消費増税を前にちょっとだけ駆け込み需要あり
9月の国内新車セールスは、3カ月連続で前年実績を上回った。総販売台数(軽自動車を含む)は54万8209台。前年同月比は12.9%増と伸び率は2桁台に達した。
▲トヨタ・シエンタ・ファンベース シエンタは9月の販売ランキングでトップを守った
日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した9月の新車販売台数(軽自動車を除く)は34万7706台。前年同月比は12.8%増と、3カ月連続で前年実績を上回った。登録車のうち、乗用車は30万280台で、同13.3%増と、3カ月連続で前年実績をクリア。普通車(3ナンバー)は同16.9%増の17万7704台と、6カ月連続のプラス。小型車(5ナンバー)は12万2576台で、同8.5%増と、10カ月ぶりに前年実績を上回った。
メーカー別は、全8メーカー中、5社が前年実績を上回った。トヨタ(レクサスを含む)は15万6898台を売り上げ、前年同月比は26.5%増と、6カ月連続でアップ。ホンダは3万4913台を販売し、同6.4%増と、6カ月連続のプラス。マツダは2万3715台を売り上げ、同25%増と、2カ月ぶりの前年実績超えとなった。三菱は5858台で、同24.3%増と、2カ月ぶりに前年実績をクリア。ダイハツは3689台で、同11%増と、5カ月ぶりに前年実績を上回った。
▲マツダは新型マツダ3を新発売したりマツダ2のマイナーチェンジなど新しいモデルを積極的に展開している
一方、日産は3万8692台にとどまり、前年同月比は4.7%減と、10カ月連続の前年実績割れ。SUBARU(スバル)は1万1435台で、同7.3%減と、2カ月連続で前年実績を下回った。スズキは1万1029台で、同1.3%減と、5カ月連続でダウンした。
乗用車の車種別販売ランキングは、トヨタ・シエンタが2カ月連続で首位。販売台数は1万3558台で、前年同月比は85.4%増と、大躍進。2位は日産ノートで、1万3183台を販売したが、同3%のマイナスだった。3位のトヨタ・プリウスは1万1158台を販売し、同16.7%増と、プラスを維持した。
以下、ベスト10は、
4)トヨタ・カローラ1万1046台
5)トヨタ・ヴォクシー1万178台
6)トヨタ・アクア9737台
7)日産セレナ9224台
8)トヨタ・ルーミー9046台
9)ホンダ・フリード8108台
10)トヨタ・タンク7569台
▲日産ノート 写真はニスモ・ブラックリミテッド 価格は268万2900〜308万7700円
カローラは、セダンとワゴンがモデルチェンジした効果で、4位に急浮上。ベスト10内の7モデルが、トヨタ車だった。ベスト10内で前年実績をクリアしたのは、シエンタ、プリウス、カローラ、ヴォクシー、ルーミー、フリード、タンクだ。
輸入車(日本メーカーの海外生産分を除く乗用車)のセールスは、3万5927台。前年同月比は8.8%増と、3カ月連続の前年実績超え。一方、輸入車全体でも4万1281台を販売し、同8%増と、7カ月連続で前年実績を下回った。
▲メルセデスの新型Bクラス 最新のインフォテインメントシステム「MBUX」を標準搭載 クルマと会話する楽しみを提案している
純輸入車のブランド別販売台数ベスト5は、
1)メルセデス・ベンツ7926台
2)VW5941台
3)BMW5380台
4)アウディ3080台
5)MINI2805台。
メルセデス・ベンツが、55カ月連続の首位。VWは2カ月ぶりの2位。アウディは2カ月連続の4位だった。ベスト5内では、メルセデス・ベンツとVWの2ブランドが前年実績をクリアした。
Kカー(乗用車)の新車販売台数は、15万8576台。前年同月比は14.1%増と、2カ月連続の前年実績超え。商用車を含めたトータル台数は20万503台で、同13.2%増と、2カ月連続で前年実績を上回った。
▲ダイハツ・タント タントはカスタム・シリーズ(写真)と標準シリーズを設定 2019年7月のフルモデルチェンジ以降好調な販売を続けている
乗用車の車種別販売ランキングのベスト5は、
1)ホンダN-BOX2万8484台
2)ダイハツ・タント2万1858台
3)日産デイズ1万7841台
4)スズキ・スペーシア1万5754台
5)ダイハツ・ムーヴ1万3497台。
N-BOXが25カ月連続で首位を守った。前年同月比は26.4%増と、5カ月連続のプラスだった。2カ月連続で2位のタントは同84.3%増と、勢いでN-BOXを上回る。
9月は登録車、輸入車、Kカーがそろって伸び、3カ月連続で前年実績をクリアした。10月の東京モーターショーでデビューする多くの新車が、消費増税による販売減を吹き飛ばしてくれることに期待する。