日産は、新たな電動駆動 4輪制御技術を「e-4ORCE」と命名したと発表した。ラスベガスで1月7日から10日まで開催されているCES 2020の日産ブースにて「e-4ORCE」を搭載したゼロ・エミッション クロスオーバーの「ニッサン アリア コンセプト」を展示するほか、同技術を搭載したテストカーもラスベガス市内で併せて公開する。
▲「日産リーフe+」をベースに2基の高出力電動モーターを前後に搭載することで4WD化したテストカー
「e-4ORCE」は瞬時にトルクを4輪に伝え、多くのプレミアム・スポーツ・カーに匹敵する安定したパワーとハンドリングを実現する。この新技術により電気自動車の性能を更に押しあげる。「e-4ORCE」の「e」は、100%電気自動車の電動駆動に由来している。また「4ORCE(フォース)」は、物理的なパワーとエネルギーに四輪駆動の「4」を掛け合わせた言葉だ。
日産自動車で研究・先行技術開発を担当する専務執行役員の浅見孝雄氏は、「『e-4ORCE』は正確なハンドリングと安定性で、ドライバーに今まで以上の安心感とワクワク感をご提案します。この技術により、滑りやすい道でも思い通りのコーナリング性能と高いトラクション性能を実現するほか、乗る人すべてに快適な乗り心地を提供します。」と語った。
「e-4ORCE」は、日産「GT-R」のATTESA E-TS電子制御トルクスプリット四輪駆動システムおよび日産「パトロール」のインテリジェント4x4システムの開発実績を通じて生み出された。
▲「e-4ORCE」は電気自動車のスムーズで安定した出力とブレーキ性能の実現を目的に開発された
車体の振動を最小限に抑える「e-4ORCE」ならではの快適な乗り心地は、フロントモーターに加え、リアモーターの回生ブレーキも併せて活用することで、渋滞時でも揺れが少なく過ごすことが出来る。同様に、凹凸のある路面や、加速時には、モーターを最適にコントロールすることで車体姿勢の変化を抑え、快適なドライビングを提供する。
さらに、モーターの駆動力やブレーキをきめ細かくコントロールすることで、高いライントレース性能を実現しドライバーに安心感を与える。どのような路面状況においても、自信をもって運転できるため、初心者の方は滑りやすい道でもドライビングをより楽しむことができる。
▲CES 2020に併せて、テストカーもラスベガス市内で公開された