マーケットはダウントレンド
▲トヨタ ・カムリ(2019年モデル)
2019年の米国新車セールスは、年明けから3カ月連続のダウントレンドにある。 『オートモーティブニュース』誌がまとめた3月の米国新車販売台数は160万5715台。前年同月比は3.1%減と、3カ月連続で前年実績を下回った。内訳は、乗用車が48万4657台で、同10.6%減と、ダウントレンド。一方、ライトトラック(SUVやピックアップトラック、ミニバン)は112万1058台で、同0.5%増と、プラスを維持した。
日本メーカーのビッグ3は、トヨタが21万4947台を販売。前年同月比は3.5%減と、5カ月連続で前年実績を下回った。ベストセラー乗用車のカムリは、同4.7%減の3万3615台と、5カ月連続でダウン。カローラは同22%減の2万4479台と、5カ月ぶりのマイナス。SUVは、RAV4が3万3166台にとどまり、同5.1%減と、3カ月連続の前年実績割れ。
日産は15万168台をセールス。前年同月比は7.2%減と、3カ月連続でダウンした。主力ミドルセダンのアルティマ(日本名ティアナ)は2万3075台を販売。同1.9%減と、7カ月連続で前年実績を下回った。エクストレイルの米国仕様車ローグは3万5802台。同15.1%減と、3カ月連続で前年実績を割り込んだ。
▲日産アルティマ(2019年モデル)
ホンダは14万8509台を販売。前年同月比は4.3%増と、2カ月ぶりに前年実績を上回った。主力車の中では、アコードが2万5371台を販売。同5%増と、5カ月連続で前年実績を超えた。CR-Vは3万1824台をセールス。同0.1%減と、4カ月ぶりにダウンした。一方、シビックは3万3653台を売り上げ、同3.3%増と、9カ月ぶりに前年実績をクリア。
▲ホンダ・アコード(2019年モデル)
米国ビッグ3は、GMの販売実績(『オートモーティブニュース』誌調べ)が27万1777台。前年同月比は8.3%減と、4カ月連続でダウンした。主力のシボレーは、SUVのエキノックスが同16.9%増の3万7340台と、2カ月連続でアップした。フルサイズピックアップトラックのシルバラードは、同18.4%減の4万2891台と、2カ月連続で前年実績を下回った。
フォード(『オートモーティブニュース』誌調べ)は23万382台を販売。前年同月比は5.2%減と、2カ月連続で前年実績を下回った。主力ミドルセダンのフュージョンは、同11.8%増の1万8008台と、4カ月ぶりのプラス。一方、主力SUVのエスケープは、同19.6%減の2万1998台と、2カ月ぶりにダウンした。ベストセラー大型ピックアップトラックのFシリーズは、同0.6%減の8万6497台と、2カ月連続で前年実績を割り込んだ。
FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)USは20万307台を販売。前年同月比は7.3%減と、2カ月連続のマイナスとなった。大型ピックアップトラックのダッジ・ラムは、同9.4%増の4万5187台と、11カ月連続のプラス。クライスラーは、ミニバンのパシフィカが同35.4%減の8457台と、5カ月連続でダウンした。ジープは、グランドチェロキーが同25.7%増の2万4665台と、引き続き伸びている。
日本メーカーのSUBARU(スバル)は、3月としては過去最高の6万1601台を販売。前年同月比は6%増と、88カ月連続で前年実績をクリアした。主力のアウトバック(日本名レガシィ・アウトバック)は1万8539台を売り上げ、同10.2%増と、9カ月ぶりにアップした。
マツダは2万6934台を販売。前年同月比は19.1%減と、9カ月連続で前年実績を下回った。最量販車はSUVのCX-5で1万3465台。同16.6%減と、2カ月ぶりのマイナス。
三菱は1万9599台を販売。前年同月比は36.9%増と、4カ月連続で前年実績をクリアした。アウトランダー・スポーツ(日本名RVR)は5309台を販売し、同13.6%増と、5カ月ぶりのプラス。
19年1~3月実績は3988万9468台にとどまり、前年同期比は3.2%のマイナス。米国トヨタ販売のジャック・ホリス副社長は、「いくつかのメーカーはセダンのラインアップを縮小しているが、トヨタはセダン市場の将来を楽観的に見ている」とコメント。セダンの復権が米国新車セールス回復のカギを握る。