日産は22日、新型コロナウイルス感染拡大による医療用物資の不足を受け、日産グループの各生産工場で医療用ガウンの生産を開始し、事業所を置く地元自治体を通じ医療現場に提供すると発表した。
本医療用ガウンは、産業医のアドバイスや神奈川県庁からの要望を取り入れながら、日産の生産技術開発部署が中心となり開発した。ガウンを脱ぐ際に、汚染されたガウンの表面に頭や顔に触れないこと、かつ袖が覆われていること等のポイントに加え、着用して作業する際のもたつきを防止するために、薄手の材料を選定し、袖部分は細くデザインされている。素材には、物流で使用している梱包シートを活用、また、作業効率を上げるために専用のトリム治具を作成した。
生産については、生産現場の従業員が衛生面に配慮しながら手作業で行っており、日頃の改善活動の知恵や工夫により、生産の効率化を図っている。
医療用ガウンの生産は、追浜工場、横浜工場、栃木工場、いわき工場、日産自動車九州、日産車体湘南、日産車体九州にて5月中旬より開始しており、今後、愛知機械でも生産を行う予定だ。全事業所あわせて約3万着の医療用ガウンを生産し、医療業現場に提供していく。
日産は引き続き、自動車の開発および生産で培ったノウハウや、保有する設備を活用し、各国の政府や関係者と連携をしながら、新型コロナウイルス対応への支援を進めていく。