オーストラリアGPの開幕直前で開催がキャンセルされたF1GPが、スケジュールを変更して7月5日に決勝がスタートする。開幕戦はオーストリアで、翌週に同じサーキットで第2戦を行う。チームの移動距離を短くして、大会数を増やすためだ。10月に開催が予定されていた日本GP(鈴鹿サーキット)は、渡航制限の関係でキャンセルが決定。シンガポール、アゼルバイジャンも開催中止が決まっている。
F1GPは7月5日、オーストリアで開幕
F1は7月5日に決勝レースを行う欧州のオーストリアGPで開幕する。3月15日に予定されていたオーストラリアGPは、開催準備を進めながらフリー走行直前で中止された。このイベントは20年シーズンに含めない。ルールを統括するFIAとイベントの開催を管理するフォーミュラ1は、当初の予定より7戦少ない15〜18戦の開催を狙っているが、スケジュールが発表されているのは8戦のみ。すべて無観客で行う。オーストリアや英国で2週続けて開催するのは、開催数を稼ぐためだ。3週連続開催を2回含む2カ月間で8レースとなっており、超過密なスケジュールである。
9月〜11月はユーラシア、アジア、アメリカを転戦する予定で、正式なスケジュールは追って発表される。12月は中東のバーレーン戦を経てアブダビで最終戦を迎える予定だ。なお、6月12日にFIAは「市街地コースの整備に時間がかかるアゼルバイジャンとシンガポール、渡航が制限されている日本での開催中止」を発表。プロモーターと協議した末に決定したという。
参戦10チームはオーストラリア戦の中止後、本来なら夏休みに予定されていたシャットダウン(すべてのチーム活動を禁止)を前倒しで消化。開幕戦が近づく状況で、メルセデスは6月9〜10日、英国のシルバーストン・サーキットを使ってプライベートテストを実施した。現行マシンでのテストは禁止されている関係から、18年型車両で実施。実戦モードに復帰するためのリハビリと、新たに導入される感染防止対策への習熟を目的にテストプログラムを進めた。今後は、マスク着用がサーキットでも当たり前の光景になる。