三井ダイレクト損保は、チャイルドシートの使用率向上への寄与を目的に、独自のチャイルドシートに関する調査を実施した。
今年は、チャイルドシート義務化から20年目の節目にあたる。2020年8月の埼玉県をはじめ、自治体でも「チャイルドシート・シートベルト着用推進運動」を行なっているが、警察庁と一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が2019年に合同で実施した調査によると、使用率は7割程度だ。
今回、三井ダイレクト損保は子どもがいる全国20代〜40代の男女1,000人以上を対象にアンケートを実施した。その中で分かった5つのポイントをご紹介する。
【調査概要】
調査期間:2020年7月21日~7月24日
調査対象:自家用車を持ち、チャイルドシートを使った経験のある、
子どもがいる全国の20歳〜49歳の男女1,103人
調査方法:インターネット調査
回答数 :1,103人 ※一部質問はそのうち806人が回答
調査によると、1,103人の親のうち、7割以上(73.1%)が、子どもにチャイルドシートへの着席を嫌がられ、苦労をした経験があると回答した。年代別では「毎回苦労している」を選んだ割合により大きな差が現れ、20代が27.0%に対して、30代は16.5%、40代は6.4%となり、若い親のほうが、より苦労している傾向が見られた。
「子どもにチャイルドシートへの着席を嫌がられ苦労した経験がある」と答えた806人のうち、34.7%に当たる280人が、子どもがチャイルドシートを嫌がったので車の利用自体を断念した経験があると回答。ここでも年代によりその傾向に差があり、40代では断念したことがある割合が20.1%だったのに対し、30代では36.5%、さらに20代では40代の2倍以上、43.8%となった。
「子どもにチャイルドシートへの着席を嫌がられ苦労した経験がある」と答えた806人の親に、その対処法として効果的だったと思うものを聞いたところ、最も多く選ばれたのは、全年代共通で「飲み物・食べ物を用意した」で、52.1%だった。
また2位には「おもちゃ・絵本など遊ぶものを用意した」が50.5%など、子どもが喜んだり、楽しむものを与える方法が効果的という結果だった。一方で、「泣いても気にせず、強引に乗せた」を選んだ人も32.5%おり、親の苦労を垣間見ることができた。
チャイルドシートを使ってよかったと思ったことがあるかの問いに対して、81.3%が、「チャイルドシートを使っていてよかったと思ったことがある」と回答。また、そう思った経験として「急ブレーキをかけた時」をあげた人が非常に多く見られた。中には実際に事故に遭ったが子どもが無事だったという経験をあげた方もいるなど、実際に危険な体験をした時にチャイルドシートの価値を実感する結果となった。
チャイルドシートの使用義務について、1割弱(9.1%)の親が、6歳未満の子どもへのチャイルドシート使用義務を「知らない」と回答。また、交通事故時にチャイルドシートを使っていないと過失割合が加算される場合があることを「知らない」という回答も、約1割(12.8%)となった。
今回の調査では、時には車の利用を断念することもあるほど、チャイルドシートを嫌がる子どもに苦労をした方が多くいることが良くわかった。その中で多くの方が「効果的だった」と感じた対処法は、他の方にも参考にしていただけるのではないだろうか。
特に近場へのお出かけ時など、お子さまが嫌がると、ついついチャイルドシートに乗せずに運転してしまうかもしれないが、チャイルドシートの使用は交通事故の被害からお子さまを守る大切なもの。この機会にぜひ一度、あらためてご自身のチャイルドシートの使い方を確かめてほしい。