曙ブレーキ、耐久レース用ブレーキキャリパー「NR22」が「2022年度グッドデザイン賞」を受賞

 曙ブレーキ工業の耐久レース用ブレーキキャリパー「NR22」が、2022年度グッドデザイン賞を受賞した。グッドデザイン賞における自動車用ブレーキキャリパーの受賞は今回が初となる。また、このブレーキキャリパーは世界で最も権威のあるデザイン賞と言われる「International Design Excellence Awards 2022」でファイナリストに選出された。

曙ブレーキとゴッドデザイン賞、International Design Excellence Awardsのロゴ画像

▲曙ブレーキ、耐久レース用ブレーキキャリパー「NR22」が「2022年度グッドデザイン賞」を受賞。及び 米国の 「International Design Excellence Awards 2022」ファイナリストに選出

 グッドデザイン賞は、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動だ。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されている。

International Design Excellence Awards (IDEA)は、Industrial Designers Society of America (IDSA)が主催する世界的なデザイン賞で1980年に創設された。iF Design Award、Red Dot Design Awardと並び世界3大デザイン賞と呼ばれ、特にプロダクトデザインにおいて世界で最も権威のある賞と言われている。審査はデザインの革新性、UX(ユーザーエクスペリエンス)、顧客の利益、社会の利益、相応な美観に基づいて行われる。

ブレーキキャリパー「NR22」の写真。シルバーで構造解析で最適化したトポロジー形状で造形が凝っている

▲耐久レース用ブレーキキャリパー「NR22」

 今回受賞した「NR22」は、軽量化と高剛性の両立を追求した耐久レース用ディスクブレーキキャリパーだ。構造解析で最適化した形状により、キャリパ―ボディ単体で従来製品と比較して7%軽量化するとともに高剛性も兼ね備え、ダイレクトなブレーキ操作性を実現している。また、表面を鏡面化することにより輻射熱からブレーキキャリパーを守り、長時間に亘る耐久レース中の高温下でも安定したブレーキフィーリングをドライバーに提供し続ける。

 自動車における軽量化は、運動性能や燃費等に影響を与える重要な要素だ。特にレース用ブレーキキャリパーでは、軽量化だけではなく、高い剛性も求められ、これらを高次元で両立させることがドライバーのフィーリングの向上にもつながる。F1や世界耐久選手権をはじめとした、さまざまなモータースポーツへの製品供給を通して得た技術を活かし、新たな構造解析手法を構築することにより、この相反する要素の両立を図るとともに、レーシングカーが持つ機能美に即したスタイリングを有するキャリパ―ボディの形成を実現した。

■グッドデザイン賞審査委員の評価コメント
「ブレーキシステムを構成するコンポーネントであるブレーキキャリパーは、近年のタイヤホイール径大型化とスポーク薄肉化によって、ブレーキキャリパーが視覚的に露出する傾向があります。NR22 は、過酷な自動車耐久レースにおける機能性能をとことん追求したうえで、洗練された佇まいと整理されたモダンな造形美を実現しています。安全を第一に考える曙ブレーキ工業株式会社のブランドイメージを高めることに貢献している筈です」

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