トヨタ自動車は4月25日、豊田市と岡崎市にまたがる山間部に建設を進めてきた新たな研究開発施設「Toyota Technical Center Shimoyama」の一部運用を開始した。
▲Toyota Technical Center Shimoyama 全体完成イメージ図
トヨタ自動車では、豊田市の本社地区における研究開発機能の強化を進めていて、2023年度の本格稼働までに、総額約3000億円を投資。用地取得や施設建設を進めていて、完成時には約3,300人の従業員が同施設にて勤務する予定だ。
今回、運用を開始したのは、全長約5.3kmのカントリー路。世界屈指の過酷なコースとして知られるニュルブルクリンクを長年走りこんできた経験をもとに、自然の地形を活かした約75mの高低差と多数のカーブが入り組んだ、厳しい走行環境を持つテストコースとして設計している。今回の運用開始時には、まず評価ドライバーを中心に約50名が勤務する。
▲走行イメージ
新施設の竣工に当たり、豊田章男社長は「これまで5大陸走破プロジェクトやニュルブルクリンク24時間耐久レース、世界中での様々なテスト走行などの場などを通じ、道と語り、クルマと語ることで"もっといいクルマづくり"を目指してきました。今回、それらの経験を元に、世界中の多種多様な"道"を新たなテストコースに再現しました。世界中でのテスト走行に加えて、新たなテストコースが再現する厳しい走行環境のもとで、全てのクルマを徹底的に鍛え上げ、クルマ本来の走る喜びを持ったクルマづくりに挑戦してまいります。」と語っている。
本施設は、2023年度の本格稼働時までに、東工区には高速評価路や世界各地の特殊な路面を再現した特性路、西工区には車両開発施設を設置し、緑に囲まれたオープンな環境を整備する計画だ。