トヨタがタイで開催された25時間耐久レースに出場(2022年12月17〜18日)し、水素の重要性をアピールした。モリゾウ選手(豊田章男社長)がステアリングを握った水素エンジン・カローラは152周。関口雄飛選手らが出場したトヨタ・ガズー・レーシング・チーム・タイは443周を重ねた。
今回、レースに出場する前に、豊田社長はタイのコングロマリット、チャルーンポーカパン・グループ(CPグループ)と「カーボンニュートラルに向けて協力を検討していく」ことで合意している(12月14日)。
合意内容は以下のとおり。
1)家畜の糞尿から生まれるバイオガスを活用した水素製造(経済特区での実施を中心に検討)
2)上記の水素を活用した配送トラックのFCEV化(走行距離は積載重量などに応じ、BEVやFCEVなどさまざまなソリューションを提供)
3)コネクティッド技術を活用した最適配送ルート提案などによる物流効率化
物流に関連した課題解決、カーボンニュートラル実現に関しては、すでに国内にコマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ社(トヨタ、いすゞ、スズキ、ダイハツが資本出資)が設立されており、ここもアジアでの取り組みを検討していく。
なお、12月14日にはトヨタ・モーター・タイランドが設立60周年記念式典を開催。タイ王国のスパッタナポン・パンミーチャオ副首相兼エネルギー大臣ら政府関係者やサプライヤー、ディーラー、豊田章男トヨタ社長、山下典昭タイトヨタ社長ら約1500名が出席した。
現在、トヨタはタイに1964年に生産を開始したサムロン工場など全3工場を展開。2021年の年間生産実績は約52万台だった。