マツダはライフサイクルアセスメントを考慮したCO2削減に向け、2030年の時点で生産するすべての車両に電動化技術、e-SKYACTIVを搭載する計画だ。ベルトスタータージェネレーターで回生(発電)とアシストを行うマイルドHVシステムである。
この動きと並行し、各国・地域におけるエネルギー事情や電力の発電構成、ユーザーの志向の多様性などを踏まえたマルチソリューションを推進していく。つまり、適材適所でさまざまな電動化技術を投入していくという考えだ。
2020年にはマツダ初の量産電気自動車、MX-30EVを発売した。このBEVに発電用のロータリーエンジン(RE)を組み合わせたプラグインハイブリッドも発表済みで、近々発売される。REを軸にしたPHVやシリーズHVの選択肢もある。
マツダは2022年以降に縦置きパワートレーンを採用したラージ商品群の導入を予定している。このラージ商品群向けに6気筒エンジンを開発中。4気筒エンジンベースのPHVや48VマイルドHVの導入も計画している。
また、スモール商品群用の横置きパワーユニットとラージ商品群用の縦置きパワーユニットに対応した「SKYACTIV マルチソリューションスケーラブルアーキテクチャー」をベースとして、国ごとの電源事情や環境規制、お客様のニーズに応じたマルチソリューションを展開していく具体的な計画を6月17日に発表。
「SKYACTIV マルチソリューションスケーラブルアーキテクチャー」の商品としては、ハイブリッドモデル5車種、プラグインハイブリッドモデル5車種、EVモデル3車種を日本、欧州、米国、中国、アセアンを中心に2022年から2025年にかけて順次導入する予定だという。
さらに、「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」の商品として、2025年頃から2030年にかけて複数のモデルを導入する予定。
これらの商品計画に基づき、2030年時点での生産における電動化比率は100%、EV比率は25%を想定している。