Hondaと楽天は、筑波大学構内および一部公道における自動配送ロボットの走行実証実験を、共同で開始したと発表した。
新型コロナウイルス感染症による影響で、ラストワンマイル※1における「遠隔・非対面・非接触」での配送ニーズの増加や少子高齢化に伴う配達員不足への対応が社会課題として顕在化している昨今。このような社会課題の解決に向け、Hondaが長年研究してきたロボティクス技術と楽天の配送サービスのノウハウを活用し、自動配送ロボットの検証を行う。
※1 お客様へ商品を届ける物流の最後の区間のことを指しています。
本実証実験では、Hondaが開発した自動配送機能を備えた車台に、楽天が開発した商品配送用ボックスを搭載した自動配送ロボットが、筑波大学構内(一部公道を含む)を自動走行する。電力源にはHondaの交換式バッテリー「Hondaモバイルパワーパック」※2を採用していて、充電を待つことなく配送サービスの継続が可能だ。本実証実験での技術検証・データ収集・ニーズ把握を踏まえ、自動配送ロボットを活用した商品配送サービスの提供を目指し技術開発を継続していく。
※2 Hondaモバイルパワーパック詳細https://www.honda.co.jp/etechnology/mobilepowerpackworld/
なお、本実証実験は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」※3による支援を受けて実施する。
※3「遠隔・非対面・非接触」での配送サービスを実現するための自動走行ロボットの技術開発および実証データの分析を目的とするNEDOの助成事業において、楽天と本田技術研究所の共同提案が採択されました。
■実証実験概要
実施期間:
2021年7月19日(月)~8月31日(火)
実施場所:
筑波大学構内の宿舎周辺と一部公道を含む全長約500m
実施内容:
Hondaが開発した自動配送機能を備えた車台に、楽天が開発した商品配送用ボックスを搭載した自動配送ロボットが、一部公道を含む筑波大学構内を自動走行。楽天モバイルの通信回線を用いて、遠隔監視。
実施主体:
株式会社本田技術研究所、楽天グループ株式会社
各社の役割
Honda:自動配送ロボットの機体とシステムの開発・仕様検討および技術実証
楽天:安全面での対策の検討、商品配送用ボックスの開発およびサービス実用化に向けた検討
使用する自動配送ロボットについて
・2018年1月、HondaがCESで発表したプラットフォーム型ロボティクスデバイスの社会実装に向けた展開例のひとつ。Hondaならではの二輪・四輪・パワープロダクツ・ロボティクスなどさまざまなモビリティ開発で培った「人混在の環境下においても安全に移動する技術」が生かされている。
・Hondaの交換式バッテリーHonda Mobile Power Packを搭載しており、充電を待つことなく配送サービスを継続することができる。