三菱自動車は、10月28日(木)より東京都港区の本社ショールームで『アウトランダーPHEVラリーチャレンジ展』を開催中だ。
『アウトランダーPHEVラリーチャレンジ展』では、2015年のクロスカントリーラリー・ワールドカップの一戦「バハ・ポルタレグレ500」に参戦したアウトランサーPHEVのラリーカーのほか、アジアクロスカントリーラリーやオーストラレーシアン・サファリなどのパネルを展示している。
2015年、三菱自動車はポルトガル東部ポルタレグレ県で開催されたバハ・ポルタレグレ500に参戦した。このラリーは、ポルトガル自動車連盟が主催するクロスカントリーラリーで、スペインとの国境に近いアレンテージョ地方の古都ポルタレグレを基点に、田園・丘陵地帯の比較的フラットなダートを中心とした約500kmのハイスピードコースを走行するもの。国際自動車連盟が主催するクロスカントリーラリー・ワールドカップにも第9戦として組み込まれ、世界一過酷なダカールラリーに参戦予定の強豪が毎年集うことでも知られている。
三菱自動車がラリー参戦車として用意したのはアウトランダーPHEVで、過去3回のアジアクロスカントリーラリー、そしてオーストラリア大陸のオーストラレーシアン・サファリといったラリーレイドを完走した実績と経験が反映されている。監督兼ドライバーとして、2002~2003年のダカールラリーで2連覇を飾った増岡浩氏を起用し、三菱自動車の開発本部から派遣したエンジニアを中心としたチーム体制で臨んだ。
レースに参戦するアウトランダーPHEVは市販車をベースとし、三菱自動車が積み重ねてきた電動車のノウハウを注ぎ込み、PHEVシステムの主要部品は量産品を使いながらも制御を変更することで前後モーターの高出力化、エンジンの高回転化を図った。また、ジェネレーターの発電量アップ、駆動用バッテリーの容量も増加させた。ツインモーター4WD/S-AWCは、制御の変更によりトラクション性能を強化した。車両は最低地上高とサスペンションストロークをアップし、ラリー専用の大径タイヤの装着などにより悪路走破性を向上させた。
レース初日は同ラリーの伝統的な名物ステージから始まった。全体的にはドライながら一部湿り気を帯びたグラベルコースで行われたスペシャルステージ1で、アウトランダーPHEVはナショナルクラス2位と好調なスタートを切った。続くスペシャルステージ2でもノートラブルでナショナルクラス3位のタイムを記録し、初日をナショナルクラス3位で終えた。2日目のスペシャルステージ3ではスタートから58km地点で発電系統のヒューズトラブルに見舞われステージ続行を断念したものの、交換後のスペシャルステージ4では降り続く雨のなか、ナショナルクラス2位と上位タイムを記録した。総合成績では2日目のトラブルが祟って下位で完走するにとどまったが、アウトランダーPHEVの高い走行性能はヨーロッパでも実証された。
アウトランダーPHEVで、3時間を超える200km 以上のロングコースをスプリントのペースで走るのは今回のバハ・ポルタレグレ500が初めてであったが、想像以上のパフォーマンスを発揮。大排気量のエンジン車、それもラリー専用車に匹敵するスピードで走ることができ、アウトランダーPHEVのポテンシャルの高さを発揮した。
■本社ショールーム PHEVラリーチャレンジ展 概要
期間:10月28日(木)〜2022年2月下旬(予定)
場所:三菱自動車 本社ショールーム
東京都港区芝浦3丁目1番1号
msb Tamachi 田町ステーションタワーN 1F
営業時間:10:00-18:00
展示:2015年バハ ポルタレグレ500参戦車両(ドライバー増岡浩、実車)
各ラリー参戦時の写真パネル
HP:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/carlife/hqshowroom/index.html