2023年3月21日、ACEA(欧州自動車工業会)は2月の新車販売実績を発表した。2022年8月から7カ月連続で前年同月実績を超える堅調ぶりで、販売台数は90万2775台で前年同月比12.2%の増加だった(EU+EFTA+EU)。前年の80万台レベルから90万台水準に市場が回復した。
欧州5大マーケットで販売台数の多かった順に紹介すると、
1)ドイツ=20万6210台(前年同月比9.4%増)
2)イタリア=13万287台(同17.4%増)
3)フランス=12万6236台(同9.4%増)
4)英国=7万4441台(同26.2%増)
5)スペイン=7万4001台(同19.2%増)と、いずれも前年実績を上回った。
メーカー別販売台数は以下ようになる。
1)VW=23万5404台(前年同月比21.2%増)
2)ステランティス=16万7097台(同2.0%増)
3)ルノー・グループ=9万1352台(同28.8%増)
4)ヒョンデ・グループ=7万7375台(同1.4%増)
5)トヨタ・グループ=6万5059台(同14.4%増)
6)BMWグループ=5万6092台(同5.7%減)
7)メルセデス・ベンツ=5万17台(同4.2%増)
8)フォード=3万9209台(同3.6%減)
9)テスラ=2万3449台(同47.2%増)
10)ボルボ・カーズ=1万9996台(同3.6%減)
11)日産=1万9377台(同38.2%増)
12)マツダ=1万2487(同28.3%増)
13)スズキ=1万2051台(同12.8%増)
14)ジャガー・ランドローバー=7005台(同38.6%増)
15)ホンダ=3681台(同35.5%減)
16)三菱=2397台(同49.6%減)
テスラが2万台を超え、トップ10入り。欧州の旺盛なBEV需要に対応し、販売を大きく拡大している様子が伝わってくる
パワートレーン(燃料タイプ)別の販売台数は次のようになる。
・ガソリン=33万4999台(前年同月比12.8%増)
・ハイブリッド=23万2063台(同23.3%増)
・ディーゼル=12万5525台(同8.9%減)
・BEV=11万8860台(同33.6%増)
・PHEV=6万4427台(同7.2%減)
・その他=2万6901台(同17.6%増)
ハイブリッドとBEVが順調に販売を伸ばし、ガソリン車も好調だ。テスラの販売台数から計算すると、欧州で販売されているBEVの19.7%を占めていることになる。テスラがデファクトスタンダードを奪う可能性は低いとしても、存在感は大きくなる一方のように見える。
進撃のテスラに待ったをかけるのは、VWか、ルノーか、ステランティスか。はたまた……。