ACEA(欧州自動車工業会)は2月17日、2022年1月の欧州マーケットにおける新車販売台数を発表した。EU(26カ国)とEFTA(アイスランドとノルウェイ、スイスのデータ)、英国を合わせた販売台数は82万2423台で、前年比2.4%減だった。
EU26カ国に限ると、販売台数は68万2596台。これは「過去最低」だった2021年1月の72万6411台を6.0%下回る数値。7カ月連続で前年同月比を割り込んでいるダウントレンドから抜け出せず、最低記録を更新する事態に。
ACEAは「中央ヨーロッパのスロバキアは前年同月比72.6%増、ルーマニアは同55.5%増」とプラス面を指摘しているが、市場規模はスロバキは5739台、ルーマニアは9337台と小さく、EU市場全体の販売拡大に果たす効果は限定的だ。
欧州の5大市場を見ると、販売台数最多はドイツの18万4112台(前年同月比8.5%増)、英国11万5087台(同27.5%増)、イタリア10万7814台(同19.7%減)、フランス10万2899台(同18.6%減)、スペイン4万2377台(同1.0%増)だった。
メーカー(グループ)別の販売データは、トップのVWが20万6018台で前年比3.7%減。2位は15万6673台のステランティス(同12.4%減)。
3位のヒョンデ・グループは8万4789台(同35.8%増)と好調。4位ルノー・グループは7万6712台(同0.9%減)と、欧州を基盤する3グループは伸び悩んだ。
5位トヨタは6万7674台(13.5%増)と好調。日産は18.4%減の1万5879、マツダは28.1%増の1万512台、ホンダは50.4%増の5464台、三菱は10.4%減の3734台だった。
ヒョンデはマーケットシェアが2.9ポイントアップして10.3%と、10%の大台を超えた。トヨタのシェアは1.1ポイントアップの8.2%である。
欧州は半導体不足で生産が停滞し、販売台数が頭打ちになっていた。最近は部品調達が改善したという指摘が多く、春に向けて市場の回復が期待できる。