2023年4月の海外ブランド乗用車の輸入車登録台数は1万5907台となり、前年同月比で0.7%の前年並み実績となった。今年に入ってからの1-4月累計は累計で7万8797台、同5.1%の増加。海外で生産された日本メーカーの輸入乗用車は減少傾向で、4月では同、-17.8%、1-4月累計では-37.8%。
販売ランキング首位は前年並みの103%を維持したメルセデス・ベンツ。他にトップ10内で前年を上回ったのは、BMW(同166%)、ジープ(129%)、ランドローバー(280%)の3社だけだ。生産状況に依るところもあるが、魅力的なSUVモデルをラインアップし、日本マーケットの需要にに応えているブランドが好調、もしくは上位に位置する様相となっている。
また、新規参入し電気自動車で話題となった中国のBYDは91台、韓国ヒョンデは20台の登録実績だった。
ところで、輸入車の中古車市場を見ると、意外な傾向が見えてくる。一般的に新車市場とユーズドカー市場は連動しており、新車が売れるとユーズドカーが売れる、という傾向がある。実際、4月のユーズド輸入車の販売ランキングはメルセデス、BMW、VW、アウディと新車上位ブランドが占める。
しかし、なぜか新車輸入販売でTOP5常連のBMWミニはトップ10に入っていない(12位)。また、新車輸入ランキングではTOP10圏外のポルシェがユーズドカー販売では上位に位置する。ポルシェの場合は、比較的長期保有者が多く、モデル個体のライフ自体が長いため、ユーズドカーを母体にした一定の市場が形成されているかもしれない。
トヨタはその他に区分したモデルが1003台と大きな数字になっている。その他の内訳は、普通貨物が525台、小型4輪貨物が475台、特殊用途車3台である。トヨタの普通貨物車は、タイ生産のハイラックス、小型4輪貨物はタウンエース・トラック/タウンエース・バンはダイハツのインドネシア工場で生産されるグランマックスの日本仕様である。ハイラックス・シリーズもまた商品ライフが長く、流通期間の長いモデルといえるだろう。