2023年6月、そして上半期の欧州新車販売データ
英国で上半期に最も売れたモデルがフォード・プーマ(2万2765台)。1リットルエンジンを搭載し、マイルドハイブリッド仕様をラインアップしている
2023年6月の欧州(EU+EFTA+UK)新車販売は、126万5678台だった。これは前年同月比18.7%増加で、昨年8月から11カ月連続で前年同月比を上回ったことになる。
欧州5大マーケットの販売台数は次のようになる。
ドイツ=28万139台(前年同月比24.8%増)
フランス=19万847台(同11.5%増)
イギリス=17万7266台(同25.8%増)
イタリア=13万8901台(同9.1%増)
スペイン=10万1085台(前年同期比13.3%増)
2023年6月、テスラ・モデルYは5539台を販売して英国の車名別販売台数でトップだった。日本車は日産ジュークが5位、日産キャシュカイが6位、おちょた・ヤリスが8位に入っている
燃料/パワートレーン別に見ると、最多はガソリンの45万8449台、これにハイブリッド31万8367台、BEV20万8882台、ディーゼル14万9261台、PHEV9万9592台と続く。ここ数カ月でBEVは確実にディーゼル以上の販売台数を示すようになってきた。CO2の排出が少ないという点で人気を集めたディーゼルエンジンだが、排出ガスの不正問題(2015年〜)発覚後、急速に販売台数を減らしている。
2023年6月のパワートレーン別欧州新車販売比率
BEV=16.5%(前年同月=12.6%)
PHEV=7.9%(前年同月=7.9%)
ハイブリッド=25.2%(前年同月=22.4%)
ガソリン=36.2%(前年同月=38.6%)
ディーゼル=11.8%(前年同月=15.5%)
その他=2.5%(前年同月=2.9%)
2023年1〜6月、上半期の販売台数を見てみよう。欧州5大マーケットの販売台数は次のようになる。
ドイツ=139万6870台(前年同期比12.8%増)
英国=94万9720台(同18.4%増)
フランス=88万9776台(同15.3%増)
イタリア=84万4750台(同22.8%増)
スペイン=50万5421台(023同24.0%増)
1〜6月の上半期のパワートレーン別新車販売比率は以下のようになる。
BEV=14.2%/11.6%
PHEV=7.3%/8.4%
ハイブリッド=25.7%/23.8%
ガソリン=37.4%/38.2%
ディーゼル=12.8%/15.5%
その他=2.5%/2.6%
今年1〜6月にBEVを5万台以上販売した国は以下のとおり。
ドイツ=220,244(15.8%)
UK=152,965(16.1%)
フランス=137,919(15.5%)
オランダ=58,272(28.9%)
ノルウェー=55,274(83.1%)
スウェーデン=52,439(37.3%)
欧州の自動車産業を牽引するドイツ、英国、フランスが上位に来ているが、各国の新車販売に占めるBEV比率は15〜16%レベルでほぼ同じ。
一方販売台数は5万台の水準だが、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、中でもノルウェーのBEV比率は突出している。
BEV比率が20%を超えている国は以下のとおり。
ノルウェー=55,274 (83.1%)
アイスランド=3,923(38.2%)
スウェーデン=52,439(37.3%)
フィンランド=15,300(32.6%)
デンマーク=26,173(31.0%)
オランダ=58,272(28.9%)
オランダの上半期新車販売は20万1792台、スウェーデンは14万663台。他の国は10万台に達していないが、BEVの普及が進んでいることが数字からわかる。