カリフォルニア州新車ディーラー協会(CNCDA)は7月、2023年4~6月と上半期(1〜6月)のカリフォルニア州新車販売データを明らかにした。
2023年第2四半期の販売台数は45万5752台で、第1四半期の45万0000台から微増。上半期の新車販売は90万5752台で、前年同期比11.6%増。第2四半期で比較すると、今年は前年比18.0%増である。今年の増加幅が大きいのは、昨年の第2四半期は販売台数が38万6102と、第1四半期比で約4万台減少していることが関係している。
カリフォルニア州の上半期新車販売では日本車人気が最多で34万4455台でトップ。2位は米国で34万180台。前年同期は日本車33万5597台、米国28万3227台と5万台以上の開きがあったのだが、一気に差が詰まった。日本は前年比2.6%の伸びにとどまっているのに対し、米国は20.1%と大きく伸びている。
米国の拡大理由を考えてみよう。わかりやすい理由は、テスラの躍進が続いていることだ。
上半期にカリフォルニア州で最も売れたモデルは、テスラ・モデルYで7万4765台(前年同期比73.7%増)、モデル3は4万1718台(同7.0%増)。テスラ全体でも前年比36.7%増と勢いが衰えていない。また、シボレー、キャデラックは前年同期比で35.4%増、32.4%増になっている。こうしたブランドがアメリカ車全体の底上げにつながった。
カリフォルニア州における車名別販売ランキングは、もはやテスラ・モデルY(ライトトラック部門)とモデルS(乗用車部門)が揺るぎないトップに就いたといっていい状態。ライトトラック部門の2位以下はトヨタRAV4の2万6032台、3位フォードFシリーズの2万1288台、4位トヨタ・タコマ1万91186台、5位シボレー・シルバラード1万8731台と続く。
乗用車部門は2位トヨタ・カムリ2万7169台、3位ホンダ・アコード2万934台、4位ホンダ・シビック2万358台、5位トヨタ・カローラ1万6539台である。
カリフォルニア州の上半期セールスデータには、前年同期と大きく異なる傾向が現れた。ホンダ・シビックがトップに立つ小型車乗用車のジャンルで、シボレー・ボルトが4位(1万868台)に入っていること。テスラ・モデル3がトップのニア・ラグジュアリーカーの3位にBMW・i4が3位(4324台)、ラグジュアリー&ハイエンドスポーツカーの2位にメルセデスEQSセダン(2140台)が入っている。電気自動車の台頭がテスラ以外のモデルにも見えてきたのである。
2列シートの中型SUV(トップはスバル・アウトバック8223台)は3位にフォード・マスタング・マッハE(4789台)、ラグジュアリー・サブコンパクトSUV(トップはメルセデスGLAクラス。2002台)の5位にアウディQ4・e-tron(1274台)、ラグジュアリー大型SUVは2309台を販売したメルセデスEQE・SUVがトップ、5位には新興のリビアンが1807台で入っている。これらもBEVである。
ガソリン車の新車販売禁止を打ち出しているカリフォルニア州で大きな広がりを見せてきたBEV販売は、今後どのようなスピードで、どこまで拡大するのだろうか。