JAFは8月9日(水)~9月20日(水)に「信号機のない横断歩道」における歩行者優先についての実態調査を全国で実施し、その結果を公開した。過去最高の停止率を記録したものの、いまだに約半数のクルマが止まらないことが分かった。
調査は各都道府県で2箇所、全国合計94箇所において、信号機が設置されていない横断歩道を通過する車両7,087台を対象に実施して行われた。歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車は3,193台(45.1%)で過去最高となった。
前年の調査時と比べて5.3ポイント増加し、35都道府県で停止率が上昇するなど、増加傾向にあるが、いまだに約半数のクルマが止まらない実態が浮き彫りとなった。
なお、今回の調査で最も停止率が低かった県でも停止率20%を超え、2020年の調査の平均停止率(21.3%)よりも高いという結果となった。
交通ルールでは、「横断歩道における歩行者優先」を定めている。本来、車両が横断歩道を通過するとき、横断しようとする歩行者がいる場合には、横断歩道の直前で一時停止し、通行の妨げをしないようにしなければならない。また、横断しようとする歩行者がいないことが明らかな場合を除き、横断歩道の手前で停止できるようあらかじめ速度を落とすこともドライバーの責務だ。
一方で、歩行者側も、横断歩道を渡る時はドライバーにその意思を伝えたり、無理な横断をしないよう心掛けたりと、お互いの安全を意識することが大切だ。
また、前方を走行する車両が横断歩道で一時停止している場合、歩行者の横断を優先している可能性がある。交通ルールでも、横断歩道の手前30m以内では前方の車両を追い越し・追い抜きしてはいけないと定められている。横断歩道の手前には道路標識や道路標示があるので、余裕をみて運転し注意して運転しよう。
※調査場所の詳細、2017年までの各都道府県結果(傾向含む)は公表しておりません。また、調査場所は各都道府県内2箇所ずつであり、市町村すべての道路で同様の数値(傾向)とは限りません。