3月は決算月であり、進学や就職タイミングなどもあって、自動車販売台数が最も多い月だ。2024年3月の登録車新車販売台数(商用車を除く)は26万8843台で、前年同月比‐18.6%と3カ月連続の減少。昨年一年間すべてが前年超えだった乗用車の販売実績は、今年に入ってから前年割れが継続している。
セグメント別に見ると、普通乗用車は、19万7895台の同‐8.5%で2カ月連続の減少。先月14ヶ月ぶりに前年割れとなったが復調はならなかった。小型乗用車は7万948台、-37.7%と6カ月連続の減少、軽乗用車は同-22.0%と4カ月連続の減乗用車全セグメントで前年割れに。3月は輸入車も含めても全体で3カ月連続のマイナスという結果になった。
昨年、23年度の3月はトップから17位までが1万台超えのセールスだったが、今年は7位までが1万台超えという寂しい状況だ。全体ランキング首位は前年から25%以上減少したもののホンダN-BOXがキープ。2位のスズキ・スペーシアは同比136%と追い上げている。普通車ではラインナップが揃ってきたホンダが好調。前年の2.4倍の登録台数だ。
海外生産分を含めたブランド別の新車販売台数では、ホンダ普通車の好調ぶりが目立つ。前年同月比240%と2.5倍近いセールス。ステップワゴンや国産SUV(ヴェゼル、ZR-V)に加え、WR-V、アコード、オデッセイといった海外生産車の販売が本格化してきたのが奏功している。モデル末期にもかかわらず好調なフリードのフルモデルチェンジを控え、ホンダのさらなる拡販が予想される。
ホンダ以外に乗用車(普通+小型+軽)販売台数が前年超え実績となったのは、日産(101.2%)、スズキ(127.4%)、三菱(126.1%)。スズキはダイハツの出荷停止(軽自動車セグメントでダイハツは前年比11.9%)に伴う代替需要もあって軽セールスで前年の3割増となっている。三菱は軽のデリカミニの増販(6073台)が後押しとなった。
今月、前年比11%まで下落したダイハツの販売状況であるが、徐々に工場出荷が再開されており、トヨタへのOEMモデル含め、徐々に復調されることが予想される。