5月国内新車セールスは前年同月比5.5%増。その原因は何か
▲2019年6月の国内新車販売トップはトヨタ・プリウスだった
5月の国内新車セールスは、2カ月連続で前年実績をクリアした。主な要因はディーラーの営業日が、前年よりも2日多かったからだ。国内新車総販売台数(軽自動車を含む)は39万6120台。前年同月比は6.5%増だった。
日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した5月の新車販売台数(軽自動車を除く)は24万7338台で、前年同月比は4.8%増。登録車の販売台数のうち、乗用車は21万2636台。同5.2%増と、2カ月連続で前年実績をクリアした。普通車(3ナンバー)が同10.1%増の11万9216台と、2カ月連続のプラス。一方、小型車(5ナンバー)は9万3420台にとどまり、同0.4%減と、6カ月連続の前年実績割れ。
メーカー別は、全8メーカー中、4社が前年実績を上回った。トヨタ(レクサスを含む)は12万530台を販売し、前年同月比は13.9%増と、2カ月連続でアップ。ホンダは2万8120台を販売し、同13.9%増と、2カ月連続で前年実績を上回った。SUBARU(スバル)は7139台を売り上げ、同9.1%増と、2カ月連続の前年実績超え。三菱は3307台で、同18.3%増と、2カ月連続で前年実績をクリア。
一方、日産は2万4824台にとどまり、前年同月比は14.1%減と、6カ月連続のダウン。マツダは1万1043台を販売し、同14・7%減と、3カ月連続の前年実績割れとなった。スズキは9418台を販売し、同4.3%減と、45カ月ぶりのマイナス。ダイハツは21388台にとどまり、同9.8%減と、6カ月ぶりに前年実績を下回った。
乗用車の車種別販売ランキングは、トヨタ・プリウスが2カ月連続で首位に立った。1万1005台を販売し、前年同月比は19.3%増と、改良モデル投入の効果が持続した。2位は日産ノートで、4月の4位から浮上。8058台を売り上げたものの、同6.9%減と勢いを欠く。3位は4月の2位から後退したトヨタ・アクア。7845台にとどまり、同24%減と、2カ月連続のマイナスとなった。
以下、ベスト10は、④トヨタ・ルーミー7728台⑤トヨタ・シエンタ7580台⑥トヨタ・カローラ7311台⑦トヨタRAV4、6817台⑧ホンタ・フリード6579台⑨ホンダ・フィット6531台⑩日産セレナ6430台。
3年ぶりに日本市場に復活したトヨタRAV4が7位にランクイン。発売から1カ月で、約2万4000台を受注した。20~30代のユーザーが約40%を占めている。
▲4月にデビューした新型トヨタRAV4 受注は絶好調
ベスト10内で前年実績をクリアしたのは、プリウス、ルーミー、シエンタ、カローラ、フリード、フィットの6車種となる。 純輸入車(日本メーカーの海外生産分を除く乗用車)のセールスは2万3273台。前年同月比は3.1%減と、2カ月ぶりの前年実績割れ。輸入車全体でも2万6939台にとどまり、同5.9%減と、3カ月連続で前年実績を下回った。
純輸入車のブランド別販売台数ベスト5は、①メルセデス・ベンツ4540台②VW3769台③BMW3704台④MINI2099台⑤アウディ1975台。メルセデス・ベンツが51カ月連続でトップを維持した。また、VWはBMWを上回り、2カ月ぶりの2位。ベスト5の全ブランドが前年実績を割り込んだ。
Kカー(乗用車)の新車販売台数は11万4782台。前年同月比は8.6%増と、2カ月連続の前年実績超え。商用車を含めたトータル台数は14万8782台。同9.5%増と、2カ月連続で前年実績を上回った。
乗用車の車種別販売ランキングのベスト5は、①ホンダN-BOX2万2231台②スズキ・スペーシア1万3391台③日産デイズ1万1883台④ダイハツ・タント1万993台⑤ダイハツ・ムーヴ9345台。
ホンダN-BOXが21カ月連続でトップを守った。しかも、前年同月比は18.1%増と、9カ月ぶりのプラスだった。
輸入車を除いた登録車とKカーが好調だった5月の国内新車セールスだが、自販連は、「消費増税に向けた駆け込み需要は、まだ見られていない」と分析している。6月以降のセールス拡大に期待がかかる。右肩上がりの販売グラフが紹介できるよう、お願いしたい。