赤ちゃんの車内置き去り事故を防止する「マダイルヨ」を日産が発表

赤ちゃんの車内置き去り事故を防止する「マダイルヨ」を日産が発表

 日産自動車とアカチャンホンポは今年1月に発表した子守支援ロボット「INTELLIGENT PUPPETイルヨ」(以下イルヨ)に新機能、「マダイルヨ」を追加した。マダイルヨは、子供の車内置き去り事故を防止するための機能である。
 
 イルヨは後部座席でベビーシートを利用している赤ちゃんをあやしたり、眠ったことを前席の乗員に伝えたりする機能を備えている。イルヨは現時点で発売はされていないが、子供の車内置き去り事故を防ぐための通報機能具マダイルヨを新搭載した。マダイルヨは、赤ちゃんが車内に残された状態で保護者が一定以上の距離を離れたことを察知すると、保護者のスマホに警告を通知する。

 日中の気温が35度を超える猛暑日ともなれば、閉め切った車内の温度は70度にも達する。そんな状態で赤ちゃんが車内に取り残されてしまえば、命の危険にさらされる。そうした事故を防ぐためにマダイルヨは開発された。

 日産はマダイルヨの発表リリースの中で「5人に1人の保護者が、1年いないに子供を残してクルマを離れたことがある」という調査結果を紹介している。このデータはクルマ用子供置き去り検知システムLiDAS™️(ライダス、乗用車用)、VitaSense™️(バイタセンス、バス用)を提供する三洋貿易という会社が2023年7月に発表したもの。小学生以下の子供を乗せて運転する3377人のドライバーを対象にした調査で、実に20.4%が「子供を残したままクルマを離れた(車内を子供だけにした)」と回答しているのである。そのうち1.9%は「子供をクルマに残していたことを認識していなかった」と答えている。

 子供を車内に残した経験がある保護者のうち、子供に熱中症の疑いがあったケースは5.1%。データから判断すると約35件で熱中症の疑いがあった計算になる。

 こうした事例が不幸につながらないように、車内に赤ちゃんが残っていることを知らせる役割をマダイルヨは担う。

LiDASの作動イメージ(LiDASの写真提供は三洋貿易株式会社)

三洋貿易のLiDDASはバス内に乗員が置き去りにならないよう検知する装置

 

 

SNSでフォローする