スズキは2024年9月20日、J.D.パワー ジャパンの「2024年日本自動車初期品質調査(略称IQS)」で、初の総合1位を受賞したと発表した。J.D.パワーはCS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関。IQSは、新車購入後2〜13ヶ月を経過したユーザーを対象に、所有するクルマの不具合経験を9カテゴリー、225項目について聴取し、クルマの初期品質に関するユーザー評価を明らかにするもの。今年で14回目の実施となる。
調査は、「外装」、「装備品/コントロール/ディスプレイ(FCD)」、「運転支援」、「インフォテインメント」、「シート」、「空調」、「内装」、「パワートレーン」の9カテゴリーに分かれ、不具合項目はクルマ100台当たりの不具合指数(Problems Per 100 vehicles=PP100)として集計される。スコアが低いほど不具合指数が少ない(=品質が高い)ことを示す。
今回、スズキは、132PP100(車両100台当たり132箇所の不具合指数)で、最も不具合指摘の少ないブランドに輝いた。またセグメント別ランキングでも、「軽セダン」でアルト、「軽ハイトワゴン」ではハスラー、「軽スーパーハイトワゴン」でスペーシアがトップを獲得している。
2024年調査の不具合指数平均は152PP100。132PP100のスズキは平均値より100台当たりで20件、不具合が少なかったことになる、
ちなみに不具合指数は、単に「壊れている/作動しない」といった製造品質に関する項目だけを指すものではない。不具合の指摘は、「操作が分かりにくい/使いにくい」をはじめとする車両設計に関するものが大半。指数は117.8PP100に達し、これは製造品質についての不具合指摘平均の31.8PP100を大幅に上回る。
また9カテゴリーで最も不具合指摘が多かったカテゴリーは「インフォテインメント」で、前年調査から2ポイント増加した。インフォテインメントの不具合指摘はブランド間で差が大きいのも特徴。不具合指摘の最も少ないブランドでは17.7PP100だったが、最も多いブランドは97.7PP100と80ポイントも多かった。J.D.パワー ジャパンは、インフォテインメントの品質強化は初期品質改善における大きなカギと指摘している。