2024年9月欧州新車販売速報。ハイブリッド車がガソリン車の販売台数を超えた!

2024年9月欧州新車販売速報。BEV、ハイブリッド、ガソリン車の結果発表

メルセデス・ベンツのチャージングハブ。BEVの普及に充電設備の充実は不可欠な要素

 ACEA(欧州自動車工業会)は10月22日、9月の欧州新車販売データを発表した。

 発表によると、EU+EFTA+UKの新車販売台数は111万8083台で、前年同月(116万7637台)比で4.2%減だった。1〜9月トータルの販売台数は977万9605台で、前年同期(968万5850台)比1.0%増である。

 パワートレーン別で見ると、BEVの販売台数は21万3443台でシェアは19.1%。前年同月の17万8403台(15.3%)から約4ポイントのシェア拡大である。BEVの1〜9月販売打数は143万3225台で、シェアは14.7%。前年同期は147万2190台(15.2%)と比べてシェアは横ばい状態である。

 ハイブリッドは33.7%で、ガソリンの29.4%を超えた。純内燃機関(ガソリン+ディーゼル)の比率は37.7%と40%以下に下がっている。

 国別で見ると、1〜9月におけるBEVの最多販売国はドイツで27万6390台。続いて英国の26万931台、フランスの21万6841台となっている。新車販売台数が多い国が、BEV販売台数も多い状況になっているが、各国におけるBEV比率を見ると興味深い事実が浮かび上がる。

 ドイツは前年同期にBEVを38万7289台販売しており、今年の販売台数は28.6%減。英国は同13.2%増、フランス6.0%増と、ドイツが激減しているのである。これは昨年12月の段階でBEVに対する優遇措置が終了した影響が大きいのだが、ハイブリッド車が今年は前年同期比11.1%増の54万5301台、PHEVは7.7%増、ガソリン2.7%増、ディーゼル1.3%増という状況だ。このデータをもって、ドイツでBEV敬遠現象と表現するのは乱暴にしても、ドイツにおけるBEVの普及停滞は今後のパワートレーン開発に大きな影響を与えるそうだ。

 フランスはハイブリッドのシェアが前年比35.9%(41万2705台)と急増、PHEVは14.9%減、ガソリン18.2%減、ディーゼル26.2%減となっている。ドイツ同様にハイブリッドに流れる傾向が現れている。

 英国はPHEVが26.2%増、ハイブリッド16.7%増、ガソリン9.9%減、ディーゼル23.7%減と、EV走行が可能がPHEVを選択する他国よりも強い。英国におけるPHEV販売台数は12万4943台。これはドイツの13万2861台に続く数字だ。

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