ユーザーは、消費増税時の自動車取得税廃止に期待か
▲トヨタ・プリウス 2018年にマイナーチェンジを行いフロントマスクを変更 「親しみやすい」デザインに対する評価は好調なセールスから読み取れる
7月の国内新車セールスは、2カ月ぶりに前年実績を上回った。7月の国内新車総販売台数(軽自動車を含む)は45万9456台。前年同月比は4.1%増だった。
日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した7月の新車販売台数(軽自動車を除く)は30万799台。前年同月比は6.7%増と、2カ月ぶりに前年実績を上回った。登録車のうち、乗用車は25万8150台で、同5.3%増と、2カ月ぶりに前年実績をクリアした。普通車(3ナンバー)が同10.3%増の14万565台と、4カ月連続のプラス。一方、小型車(5ナンバー)は11万7585台で、同0.1%減と、8カ月連続の前年実績割れ。
メーカー別は、全8メーカー中、5社が前年実績を上回った。トヨタ(レクサスを含む)は14万9122台を販売し、前年同月比は9.4%増と、4カ月連続のプラス。ホンダは3万3806台を販売し、同14.8%増と、4カ月連続で前年実績を上回った。マツダは1万3889台を売り上げ、同14.1%増と、5カ月ぶりの前年実績超えとなった。SUBARU(スバル)は1万469台を販売し、同3%増と、2カ月ぶりのプラス。三菱は3447台で、同11%増と、2カ月ぶりに前年実績をクリアした。
一方、日産は3万1883台で、前年同月比は7.3%減と、8カ月連続のダウン。スズキは9055台を販売し、同1.8%減と、3カ月連続のマイナス。ダイハツは2941台にとどまり、同6.1%減と、3カ月連続で前年実績を下回った。
乗用車の車種別販売ランキングは、トヨタ・プリウスが4カ月連続で首位を守った。1万3137台を販売し、前年同月比は34.1%増と、改良モデル投入の効果をキープした。2位は日産ノート。1万1044台を販売し、同1.9%減と、2カ月ぶりのマイナス。3位は6月の8位から浮上したトヨタ・シエンタ。1万739台を販売し、同56.5%増と、大幅にアップした。
以下、ベスト10は、
4位トヨタ・ヴィッツ/9625台
5位トヨタ・アクア/9622台
6位トヨタ・ルーミー/9477台
7位トヨタ・カローラ/8849台
8位日産セレナ/8791台
9位ホンダ・フィット/8663台
10位トヨタRAV4/8676台
6月は9位だったヴィッツが4位に急浮上した点が目を引く。ベスト10内で前年実績をクリアしたのは、プリウス、シエンタ、ルーミーの3車種だった。
輸入車(日本メーカーの海外生産分を除く乗用車)のセールスは2万2342台。前年同月比は2.6%増と、3カ月ぶりの前年実績超え。一方、輸入車全体では2万5676台にとどまり、同0.05%減と、5カ月連続で前年実績を下回った。
純輸入車のブランド別販売台数ベスト5は、
1位メルセデス・ベンツ/5159台
2位VW/3544台
3位BMW/3425台
4位MINI/1805台
5位アウディ/1424台
メルセデス・ベンツが53カ月連続で首位に立った。VWは2カ月ぶりに2位に復帰。ベスト5内では、メルセデス・ベンツとMINIの2ブランドが前年実績をクリアした。
Kカー(乗用車)の新車販売台数は12万1272台。前年同月比は2.1%減と、2カ月連続の前年実績割れ。商用車を含めたトータル台数は15万8657台で、同0.6%減と、2カ月連続で前年実績を下回った。
乗用車の車種別販売ランキングのベスト5は、
1位ホンダN-BOX/2万4049台
2位日産デイズ/1万4801台
3位ダイハツ・タント/1万4520台
4位スズキ・スペーシア/1万2688台
5位ダイハツ・ムーヴ/1万346台。
▲日産デイズX 2019年3月にフルモデルチェンジを実施 好調なセールスを続けている
N-BOXは23カ月連続のトップ。前年同月比は22.3%増と、3カ月連続のプラスとなった。デイズは同26.5%増と、勢いがある。ベスト5内の全車種が前年実績を上回った。
登録車と輸入車が伸びて、7月の国内新車セールスは2カ月ぶりに回復した。ユーザーは消費増税に合わせて施行される自動車取得税の廃止(環境割に移行)と自動車税の引き下げに期待しているのかもしれない。