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ACEA(欧州自動車工業会)は2025年2月の新車販売台数を発表した。EU+EFTA+UKの新車販売台数は96万3540台で、前年同月の99万4319台比で3.1%減だった。
欧州5大市場は、ドイツが20万台を突破して20万3434台だったが、前年同月比は6.4%減。フランスは14万1570台で、同0.7%減。イタリアは13万8020台で同6.2%減、スペイン9万327台、同11.0%増。英国8万4054台で同1.0%減となった。
昨年は販売停滞が見られた欧州マーケットでのBEV販売だが、今年2月はマーケット全体で16万6464台を販売し、前年同月比26.1%増を飛躍的に伸びた。今年1月は前年同月比37.3%増だった。この勢いが継続するのか要注目だ。
欧州マーケットでBEV販売が伸びた背景には、昨年BEV市場がシュリンクしたドイツが復調傾向を見せている点が大きい。今年1月は前年同月比53.5%増の3万4498台、2月は同30.8%増の3万5949台を販売している。
ACEAはドイツ、フランス、ベルギー、オランダの4カ国をEUにおけるBEVの4大市場と見ている(ノルウェーはEFTA、英国はEUに加盟していない)。この4市場で欧州BEV販売の約65%を占めているのだ。このうちフランスが前年同月比1.9%減の2万5335台となったが、ベルギーは同38.9%増の1万3040台、オランダはどう22.4%増の1万174台を販売している。また、EU加盟国で見ると。2月のBEV販売が前年同月比でダウンしたのは、ハンガリー/リトアニア/ルーマニア、そしてフランスにとどまっている。なお、ハンガリー/リトアニア/ルーマニアの2月BEV販売は合計で約1500台である。
販売の拡大が指摘されるハイブリッド(HEV)は、2月の販売台数(EU+EFTA+UK)が34万264台で、前年同月比18.3%増。これは1月の前年同月比16.9%増(34万7462台)に並ぶ好調ぶりである。
メーカー/グループ別の販売台数は以下の表組にまとめた。VWのトップは揺るぎなく、一方でステラインティスに勢いがない。また、トランプ大統領の就任に伴いCEOのイーロン・マスク氏が米国政府の政府効率化省(DOGE)トップについて逆風にされているテスラは、欧州でも販売が急落している。
ドイツに建設したギガファクトリーをめぐるトラブルや、テスラ車に対して「富裕層が乗るSUV。大衆がドライブして環境に貢献するクルマではない」と指摘する声もあって厳しい状況だ。