2019年8月国内新車販売はトヨタとホンダが増加

増税前の駆け込み需要起こらず、需要は平準化

トヨタ・シエンタ.jpg▲トヨタ・シエンタ 2018年9月にマイナーチェンジして5名乗車仕様を新設定 コンパクトで扱いやすいモデル 2015年9月発売以来コンスタントなセールスを続けている

 8月の国内新車総販売台数(軽自動車を含む)は38万8600台。前年同月比は6.7%増と、2カ月連続で前年実績を上回った。

 日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した新車販売台数(軽自動車を除く)は24万2718台。前年同月比は4%増と、2カ月連続で前年実績を上回った。登録車のうち、乗用車は20万1903台で、同0.8%増と、2カ月連続で前年実績をクリアした。普通車(3ナンバー)が同3.9%増の11万4328台と、5カ月連続のプラス。一方、小型車(5ナンバー)は8万7575台にとどまり、同3%減と、9カ月連続の前年実績割れ。

 メーカー別は、全8メーカー中、2社が前年実績を上回った。トヨタ(レクサスを含む)は11万2318台を売り上げ、前年同月比は5.6%増と、5カ月連続のプラス。ホンダは2万5881台を販売し、同15.8%増と、5カ月連続で前年実績を上回った。

 一方、日産は2万4611台にとどまり、前年同月比は16%減と、9カ月連続の前年実績割れ。マツダは1万1395台を売り上げたが、同4.2%減と、2カ月ぶりのマイナス。SUBARU(スバル)は8170台で、同3.8%減と、2カ月ぶりに前年実績を下回った。三菱は2857台で、同6.3%減と、2カ月ぶりの前年実績割れ。スズキは7847台で、同5.8%減、ダイハツは2111台にとどまり、同21.3%減と、どちらも4カ月連続で前年実績を下回った。

 乗用車の車種別販売ランキングは、トヨタ・シエンタが7月の3位から浮上し、ナンバーワンに。8745台を売り上げ、前年同月比は57.9%増と、大躍進。2位のトヨタ・プリウスは8176台を販売し、同9.4%増と、プラスを維持した。3位は7月の8位から日産セレナが浮上。7714台を販売し、同21.3%増と、2桁プラスを達成した。  以下、ベスト10は、

4)日産ノート7709台
5)トヨタ・アクア7484台
6)トヨタ・ルーミー7474台
7)ホンダ・フリード7000台
8)トヨタ・ヴォクシー6887台
9)トヨタRAV4・6277台
10)トヨタ・タンク5967台。

 7月は10位のRAV4が、9位にワンランクアップ。ベスト10内の7モデルがトヨタ車だった。なお、ベスト10内で前年実績をクリアしたのは、シエンタ、プリウス、セレナ、ルーミー、フリード、ヴォクシー、タンクの7車種だ。

 輸入車(日本メーカーの海外生産分を除く乗用車)のセールスは2万1389台。前年同月比は0.7%と微増ながら、2カ月連続の前年実績超え。一方、輸入車全体では2万4922台にとどまり、同1.5%減と、6カ月連続で前年実績を下回った。

 純輸入車のブランド別販売台数ベスト5は、

1)メルセデス・ベンツ4290台
2)BMW3657台
3)VW3231台
4)アウディ2029台
5)MINI1816台。

 メルセデス・ベンツが54カ月連続で首位に。ベスト5内では、BMWとMINIが前年実績をクリアした。

 Kカー(乗用車)の新車販売台数は11万5276台。前年同月比は13%増と、3カ月ぶりの前年実績超え。商用車を含めたトータル台数は14万5882台で、同11.5%増と、3カ月ぶりに前年実績を上回った。

 乗用車の車種別販売ランキングのベスト5は、

1)ホンダN-BOX1万8282台
2)ダイハツ・タント1万6838台
3)日産デイズ1万3432台
4)スズキ・スペーシア1万674台
5)ダイハツ・ムーヴ8802台。

 N-BOXが24カ月連続でトップを守った。前年同月比は17.9%増と、4カ月連続でプラスを維持した。タントは同73.3%増と、N-BOXを勢いで上回った。ベスト5内では、スペーシアを除く4車種が、前年実績を上回った。

 登録車、輸入車、Kカーがそろって伸び、前年実績超えを果たした8月の国内新車セールス。9月は急激な伸びが見込めないことから、駆け込み需要のないまま10月の消費増税を迎えることになりそうだ。

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