2022年11月4日、2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーの「10ベストカー」が発表されました。
10ベストカーというのは、2021年11月1日から2022年10月31日までに発表または発売された乗用車を対象とする全48モデルのノミネート車の中から、最終選考に進む10車の候補を絞り込むための一次選考です。
60人の選考委員が、それぞれふさわしいと思う10車を選び、投票した結果を集計して、得票数の高いほうから上位10車が10ベストカーとなります。10ベストカーの得票数は未公表で、選考されたクルマはすべて「同格」という扱いになります。
軽自動車から高級輸入車まで多彩な顔触れとなっていて、本賞の候補であるだけでなく、今年を象徴する10車ともいえるように思います。なお、今年は10車目が同点で並んだため、規約により11車となりました。これは歴代で2回目の出来事です。
例年、どのクルマが賞を獲りそうか、下馬評である程度は想像できるのですが、今年は本当に読めません。部門賞の「テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー」や「パフォーマンス〜」なら目ぼしいクルマはありますが、本賞はもとより、「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」、「デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー」、「K CAR オブ・ザ・イヤー」のいずれも有力候補ばかりの状況で、混戦になりそうです。
たとえば本賞は、トヨタ・クラウン、日産サクラ/三菱eKクロスEV、ホンダ・シビックe:HEV/シビックタイプR、マツダCX-60 e-SKYACTIV Dのうち、どれが受賞してもおかしくないと思っています。
ガラリと変わって話題騒然のクラウンは、専門家である選考委員にとっても是か非かが問われます。サクラ/eKクロスEVは、K CARの部門賞にとどまらず、本賞を軽自動車として初めて受賞してもおかしくありません。シビックは完成度の高さが光ります。今年は生誕50周年ということもあり、力も入っています。
CX-60は特筆すべきネタが満載であることは、これまでもお伝えしてきたとおりです。その他の10ベストカーも本賞受賞の可能性はありますが、おそらくこの4台のうちのどれかになるでしょう。
部門賞は、10ベストカーに残ったクルマだけでなく、ノミネート車48モデルが対象です。だから、たとえば「パフォーマンス~」として、今年は前評判も高くて順当に選出されそうなクルマもありますが、歴代で初めてノミネート車に選ばれたフェラーリ296GTBが選出される可能性だって大いにあるわけです。
投票にあたり、選考委員たちが10ベストカーを最終確認するための試乗機会が設けられていて、その直後に各選考委員はオンライン投票する流れとなります。その際、なぜそのように投票したのか、コメントも入力しなければなりません。
過去の日本カー・オブ・ザ・イヤーについてのコメントも公式サイトに残っています。よろしければお時間あるときにぜひご覧になっていただくとよいでしょう。誰がどう考えて配点したのか、なかなか読み応えがあります。
選考結果は、2022年12月8日に横浜ランドマークホールで開催される最終選考会の場で発表となります。ぜひご期待ください。