1980年代のトヨタカローラ店の再現を目指す

1980年代のトヨタカローラ店で販売された車両を対象にしたオーナーズクラブ。クラブに参加できる車両は、1980年代に登録されていること、オリジナル状態を保持していることなど、厳密に決められている。メンバーたちは、ミーティングのたびに1980年代のカローラ店の雰囲気を移動展示して楽しんでいる。

80年代に登録した車両、オリジナル状態を重視

*それぞれの画像をクリックすると大画面表示になります拡大表示用.jpg▲参加資格は1980〜89年に「トヨタカローラ店」で新車登録された車両のオーナー 基本的にスタンダード状態が保たれていることが条件 「カローラ店」のロゴはトヨタから正式に許可を受けて使用している

 クラシックカーと呼ぶにはまだ早い、1980年代の日本車たち。どのメーカーも複数の販売網を整備し、多種多彩なモデルが開発されていた時代である。カローラ店80‌'s(エイティーズ)はその名称のとおり、「80年代のトヨタカローラ店で発売・登録されたクルマのオーナーたち」の集まりだ。結成から7周年を迎えた。

 参加車の条件は、トヨタカローラ店が販売し、1980~89年に新車登録されていること。「89年に登場したモデルでも、90年以降に新車登録されたクルマは対象外」と、厳密に定められている。

「旧車系のイベントで80年代のトヨタ車オーナーと出会い、クルマの好みや愛車に関して同じこだわりを持つ仲間が集まるようになったのがスタートです。カローラ店で販売されていたモデルに限定して、当時見ていた光景を再現しようと考えて、「移動展示会」という名でミーティングを開催するようになりました」と代表の大塚宏さんは語る。

ベストショット.jpg▲カローラワゴン1300DX 前オーナーの屋号をそのまま残している(クラブ代表の大塚宏さん)

 さまざまなバリエーションが生み出されていた80年代のトヨタ車の中には短命に終わったモデルも多い。かつては街中で頻繁に見かけたのに、いつの間にか姿を消してしまったクルマたちの魅力を残していくため、オリジナル状態を大切にしているという。

 取材日に集まったのは14台。複数台を所有するケースが多く、中には自宅と往復して撮影場所に3台を持ち込んだメンバーもいた。当時を懐かしむ50代から、「現在のクルマにはない80年代のスクエアなデザインに魅力を感じる」という20代の若いメンバーまで、それぞれのスタンスで楽しんでいる。

 いつの日か、カローラ店のフルラインアップが揃った光景を見られるときをメンバーは期待していた。

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