クルマとの時間をどう過ごすか。人それぞれに、それもひとつずつではない、色々な「楽しみ方」があるのだから、クルマ好きの話を聞くのは面白さを欠くことはない。
――私はアクティブなので、休みの日は家にいられないくらいで常に出かけることを考えています。都内にいるのもいいけれど、ヨーグルトが好きなので、よく牧場などに向かってドライブにでかけたりしています。サービスエリアのソフトクリームも好きで、色々なところに止まって、お腹壊すんじゃないかっていうくらい食べてます(笑)。クルマって本当に便利ですよね。自分の趣味を存分に楽しめるし、好きなところ、色々なところに連れて行ってくれる存在。 ほかにも、星とか夜景を見るのが好きなので、いつか家族で行っても楽しめるように、ルーフが開くクルマにも乗って出かけてみたいですね。
すでに十二分にクルマを楽しむ菜波さんの今後の望みとは?
――今はカーシェアに入っているんですけど、好きなときいつでもってわけにもいかないので、やっぱり自分のクルマが欲しい。それも、断然マニュアル車。オートマのクルマも、運転しやすいし、扱いやすいし、目的地に行くためのクルマとしてはいいけれど、私は運転を楽しみたいのが一番なので、ギアチェンジのような操作があると、このクルマは自分が動かしているんだ、という感覚があるのがとても楽しいので、マニュアル車に乗りたいです。
――自分自身を「クルマ好き」と自負しているので、カーシェアでもなるべくキレイに使うとか、そういうことは常に考えています。やっぱり運転するなら、色んな人をいろんなところに連れてってあげたいので、“よりよい運転”を心がけています。たとえばブレーキは、止まるときにそっと踏んでから止まる直前に少し抜く、とかありますよね。自分だけでなく、とくに同乗者にとっていい乗り心地を極めたい。あえて目標としていうなら、マニュアル車に乗ってることを気づかせないくらいのレベル、ですかね。同乗者に突然、「その左手、何やってんの⁉」って言われたらおもしろいし、私カッコイイとか思ってしまうかも(笑)。
――クルマについて全然知らなかったときは、クルマを買ったらそのまま乗り続けるイメージがあったんですけれど、色々とカスタムできたりすることを知って、私自身サーキットを走りに行くわけではないけれど、ファッション感覚で、私だけのクルマとしてカスタムしていきたいですね。
そう語る菜波さんが買いたい・欲しいクルマを聞いてみた。
――今日ここに来るまでは、買いたいと思っているクルマはスズキ・スイフトスポーツと言うつもりだったんですけど、やっぱりハチロクが欲しいです(笑)。仲良しの祖母を後ろに乗せることを考えると、4ドアのスイフトスポーツは良いと思っていたんです。乗って楽しいし、良かったんですけど、やっぱり今日乗らせてもらったハチロクは、クルマと会話している感じがして、いいなと。他にもホンダ・シビックも気になって調べています。後部座席に人を乗せることを考えて。あとは…新しい日産フェアレディZについては、2シーターだけど、格好良さと可愛さがセットになっていて、気になっています。だって、名前もカワイイじゃないですか(笑)。輸入車はあまり知らないのですが、今日ポルシェに乗らせてもらって、魅力をすごく感じたのもあって、これからもっともっと調べてみようと思っています。
乗せたい人のことを思い浮かべつつ、欲しいと思えるクルマ選びで悩むのも、実に楽しい時間だと感じるものである。
最後に、菜波さんにとっての「憧れのクルマ」について聞いてみたら、意外な答えが返ってきた。
――赤いアルファロメオ4Cです。マニュアルじゃないですけど、あまり見ないし、あの手のクルマを運転したい、乗ってみたいと思う憧れのクルマの一台です。漫画の『頭文字(イニシャル)D 』が好きなので、昔の車にもすごく興味があります。日産スカイラインGT―R(R32型)や、マツダRX―7(FD3S型)なんて一度は乗ってみたい。買うのはハードル高いですけど、いつか手を出せたら良いなとは思っています。
まるで、“クルマ好き”とはこうあるべきだと教え込まれているような気さえしてくる、ど真ん中・ど直球なお話を聞かせてもらった。菜波さんのように、クルマが好きだと堂々と言ってくれる人が減って寂しく感じる一方で、こんな人もいるんだと希望の光を感じることもできた気がする。