「ART FORCE」のキャッチコピーで1988年5月に登場した5代目シルビアは、美しい造形と、FR車ならではのスポーティな走り味でデビュー直後から若者層から絶大な人気を獲得。ラインアップはK’s、Q’s、J’sの3グレード。全車が1.8リッターのDOHC16Vユニットを採用し、K’sはターボ(175ps)、Q’sとJ’sは自然吸気(135ps)だった。足回りはリアにマルチリンク方式を奢った4輪独立。4WS(4輪操舵)仕様のスーパーHICAS-IIが選べた。シルビアはスペシャルティカーらしい優雅なドライビングに最適なだけでなく、ビビッドな走りを楽しむためのハンドリングスポーツとしても完成度が高く、当時、シルビアで走りの喜びに触れたドライバーは多かった。ボディタイプは2ドアクーペ。少数ながらコンバーチブルも設定され、3ドアHBモデルは180SXという名のBROS車として用意された。180SXはリトラクタブル式ヘッドランプを装備し、エンジンはターボのみ。シルビアは1991年のマイナーチェンジでエンジンを2リッターに拡大。1993年10月まで生産された。なお180SXはシルビアがモデルチェンジした後も5ナンバーサイズで継続。1998年まで生産された。S13型シルビアはAE86レビン/トレノと並ぶFRスポーツの代表だった。写真のカタログは1989年6月版(原寸260×303mm/変形34ページ編集)
※資料提供/ブックガレージ