【20世紀名車ギャラリー】精密な4気筒DOHCで高性能イメージ確立、1965年式ホンダS600の肖像

メイン海外レースで見事に日本車初勝利

 1965年式ホンダS600。S600はホンダ初の4輪小型車“Sシリーズ”の中心モデル。1963年10月に登場したS500の排気量アップモデルとして1964年3月にデビュー。1966年1月にS800にバトンタッチするまで約2年間生産された。S600のボディタイプは写真のオープン仕様と1965年2月に発売されたファストバック形状のクーペの2種。エンジンは直列4気筒DOHC、駆動方式はFR(S600は2輪のノウハウを生かしたチェーンドライブ方式)。 S600の総生産台数は約1万3000台。

リア

☆全長×全幅×全高3300×1430×1200mm、サイズは超コンパクト。現代のS660と比較して全長は95mm短く、幅は45mmタイト、全高は20mm高い、エンジン排気量/サイズとも現在のKカー規格内。

グリル

☆S600の特徴はメッキ仕上げグリルと湾曲したバンパー形状。ボンネットにエンブレムが付く。

ライト

☆ヘッドランプ下側にポジション灯を配置した独特のデザイン。

タイヤ

☆取材車はBS製P175/75R13ラジアルと純正スチールホイール装着。ブレーキは前後ともにドラム式。

マフラー

☆ツイン形状マフラーは刺激的なサウンドを奏でる。

燃料リッド

☆燃料キャップ形状はレーシーな雰囲気。

幌

☆張り替え済みの幌はほぼ未使用状態。スクリーンの透明度は高い。

インパネ

☆取材車は希少な純正ウッドステアリング装備。操縦性はシャープで、ステアリング操舵力は全域で軽い。オープン走行時の風の巻き込みはかなりある。

シート

☆シートはバケット形状。サポート性と座り心地はいい。左右ともにスライドするがリクライニング未装備。

メーター

☆S600の最高速度は145km/h、タコメーターのレッドゾーンは9500rpm以上の設定。

センター

☆インパネ中央に水温/燃料/電流計をレイアウト。

シフト

☆S600のシフトは1速がノンシンクロの4速MT式。

ペダル

☆ペダル間隔は狭いが足元スペースは深く余裕がある。

ドア

☆ドアトリムはシンプル形状。小物収納用ポケットは未装備。

トランク

☆トランクにスペアタイヤ収納。深くはないが実用的。

正面

[新車時の車両データ]
サイズ:全長×全幅×全高3300×1430×1200mm、ホイールベース2000mm、車重720kg。エンジン:606cc水冷直列4気筒DOHC、57ps/8500rpm、5.2kgm/5500rpm。トランスミッション:4MT。サスペンション:フロント:ダブルウィッシュボーン/リア:トレーリングアーム。ブレーキ:フ前後ドラム。タイヤ&ホイール:5.20-13+スチール。駆動方式:FR。乗車定員:2名。新車時価格:55万9000円

エンブレム

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