【20世紀名車ギャラリー】英国の気品とル・マンの逞しい走りが蘇る1958年式ジャガーXK150クーペの肖像

ジャガーtopエレガントにしてパワフル。3.4リッター直6DOHCを搭載したGTクーペ

 1958年式ジャガーXK150フィクスドヘッドクーペ。1957年に登場したXK150は、48年デビューのXK120、そして54年デビューのXK140の発展・最終モデル。従来モデルと比較してボディ幅を約100mm拡大し室内スペースに余裕を持たせたのが特徴。フロントウインドウへの曲面ガラスの採用は、このXK150から。デビュー当初は2+2構成となる写真のフィクスドヘッドクーペとドロップヘッドクーペ(豪華なコンバーチブル)の2タイプ。2シーターのロードスターは1958年に登場した。エンジンはル・マン24時間レースを席巻した6気筒DOHC。1958年モデルは3.4リッターから210psを発生。圧倒的な高性能を誇った。

リア ジャガー

リアスタイル/XK150は1961年まで生産。XK150の魅力は最高速度200km/h以上のパフォーマンス。クラシカルな印象の外観ながら現代でも通用する高性能の持ち主。1950年代ノジャガーを代表するGT。

エンジン

エンジン/アルミ製ヘッドを持つ直6DOHCユニットは3440ccから210ps/30.0kg・mを発生。SU型キャブレターを2連装する。

ライト

ライト周り/内側に寄ったライト配置が当時のジャガーの特徴。取材車は英国ルーカス製ライトを装着。各部のメッキの状態は良好

タイヤ

タイヤ/取材車は175R16サイズのダンロップ製ラジアル装着。フロントブレーキはサーボ機構付きディスクを装着する。

マフラー

エグゾーストエンド/左右2本出しマフラーは引き締まった快音を奏でる。大型バンパーは頑丈な作り。

室内

室内/インテリアはインパネを含めて本革張り。ステアリングホイールは大径の4本スポーク。テレスコピック機構を内蔵。

前席

前席/本革バリシートはフラット形状。前後にスライドするがリクライニング機構は未装備。着座位置は低く乗り心地は硬めの設定。

後席

後席/乗車定員は4名だが後席はあくまで補助席。荷物用スペースに最適。

メーター

メーター/スミス製のメーターはインパネ中央にレイアウト。英国仕様のため速度計は外側がmph/内側がkm/h表示。

シフトレバー

シフトレバー/4速トランスミッションはレバーが後方から伸びる設定。インパネ部のスイッチで作動するOD機構付き。

ペダル

ペダル/シフトは2速以上がシンクロ付き。1速は停止状態で操作するのが基本。

トランク

トランク/荷室はデザインの関係で有効スペースが限られる。床下にスペアタイヤを格納。

フロント

スタイル/ジャガーは1950年代にル・マン24時間レースに5回優勝。ロングノーズ下に搭載されたパワーユニットはル・マン優勝マシンと同タイプ。前後重量配分は前750kg/後740kg。ほぼ50対50の理想的な設定。

【主要スペック】

前

モデル=1958年式/ジャガーXK150クーペ
全長×全幅×全高=4510×1660×1350mm
ホイールベース=2591mm
車重=1490kg
エンジン=3440cc直6 DOHC
最高出力=210ps/5500rpm
最大トルク30.0kg・m/3000rpm
トランスミッション=4速MT(OD付き)
サスペンション=前ダブルウィッシュボーン/後リーフ・リジッド
ブレーキ=前後ディスク
タイヤ&ホイール=6.00-16+ワイヤーメッシュ
駆動方式=FR
乗車定員=4名

エンブレム

 

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