最近は俳優としてだけでなく、ミュージシャンとしても本格的に活躍するタレントが増えてきている。以前から両方の活動を展開していた俳優はいたが、話題作りとしてや副業でアーティスト活動を行うケースが多かった。しかし最近の場合はどちらかに重心を置くというのではなく、両方に力をそそぐという二刀流ケースが多いのだ。
そして彼らの多くは、俳優としての評価はもちろん、ミュージシャンとしても高い評価を受けている。その理由は、表現力が優れている点にある。芝居に向き合ってきたからこそ身につけてきた幅広い表現力は、音楽を専門に追求してきたアーティストとは趣の異なる力を持っている。楽曲の持つ魅力を音楽専門のアーティストとは別の表現方法で伝えられるのだ。
加えて、俳優としての知名度と注目度が、アーティスト活動にプラスに作用していることは間違いないだろう。
では、いま注目のアーティスト活動に積極的な俳優たちを紹介しよう。
まずは菅田将暉。2009年に『仮面ライダーW』で俳優デビュー。『共喰い』で第37回日本アカデミー賞新人俳優賞、『あゝ、荒野』で第41回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞などを受賞。役作りに合わせて髪型や体形も変え、演技わける能力が非常に高い実力派だ。
ミュージシャンとしては、2017年にシングル『見たこともない景色』でデビュー後、『さよならエレジー』はLINE MUSICで2018年年間ランキング1位を獲得。2019年5月リリースの『まちがいさがし』はストリーミング再生3億回を突破。2020年11月リリースの『虹』もストリーミング再生3億回、その後も『ユアーズ』や『谺する』などをリリースし好評となっている。
彼の魅力は、バラードも激しい曲も歌詞の世界をたっぷりと感情を込めて歌い上げること。彼のSNSを見ると『聴くと思いっきり感情移入してしまう』と、心を揺さぶられたという声が多い。2024年9月には東京・大阪でアリーナライブの開催が予定されており、ミュージシャンとしてさらに飛躍することになるだろう。
続いて、松下洸平。最近特に積極的に音楽活動に熱心な俳優だ。2008年、“洸平”名義でシンガーソングライターとしてデビューしたが、そのときはあまり評価されていなかった。2010年からは、心機一転、俳優として活動をはじめ、徐々に実力を上げていき、現在は大河ドラマ『光る君へ』、TBS金曜ドラマ『9ボーダー』に出演するなど、売れっ子になっている。
2021年にミュージシャンとして再デビューし、2023年12月に『R&ME』を発表、ツアーも盛況。彼の魅力は、楽曲のレベルの高さだ。自ら多くの曲で作詞、作曲をこなし、その出来栄えが高く評価され、ARABAKI ROCK FEST.24やMETROCK2024などミュージシャンが実力対決するフェスに出演要請されている。
そして、朝の情報テレビ番組『めざましテレビ』のテーマ曲でもおなじみの北村匠海。人気シリーズ映画『東京リベンジャーズ』やNetflixで話題となった実写ドラマ『幽☆遊☆白書』で主役を務める注目の若手俳優だ。仲間とバンド、DISH//を組み、ギター&ボーカルとして活動している。2013年にメジャーデビューし、2015年1月に行った武道館ライブが5分で完売するなど一躍人気バンドになった。DISH//の魅力は、演奏力の高さとロックバンドとしての迫力だ。その実力を評価し、 自らの主催フェスには有名バンドの緑黄色社会やOKAMOTO'Sが出演を快諾している。
決して片手間ではなく、実力派俳優ならでは高い表現力がプラスされた彼らの曲やパフォーマンスは一見一聴の価値あり。まずはお試しのつもりで1曲でいいから視聴してほしい。きっと心ひかれることだろう。
菅田将暉 3rd アルバム
『SPIN』
リリース中
仕様・価格:初回生産限定盤(CD+グッズ)9000円/通常盤(CD)3500円
松下洸平 2rdアルバム
『R&ME』
リリース中
仕様・価格:初回限定盤A(CD+DVD)5200円/初回限定盤B(CD+DVD)5200円/通常盤(CD)3400円
DISH// 13 thシングル
『朝、月面も笑っている』
リリース中
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