シティ・ポップブーム、著名アーティスト提供のアイドル作品が激アツ

 『カー・アンド・ドライバー』2025年1月号の『クルマと音楽』で記した『著名アーティスト提供のアイドル作品が激アツ』をさらに詳しく解説しよう。

 誌面でも記したように、2020年の松原みきの『真夜中のドア〜Stay With Me』のリバイバルヒットから大きな注目を集めるようになったシティ・ポップブームは、2024年になってもそのブームの勢いは止まらない。視聴者は良い曲を求め、1970~90年代にリリースされたシティ・ポップアーティストの曲の発掘&再発が数多く行われている。

 そして2024年、その勢いはアーティスト系作品にとどまらず、アーティストがアイドルに提供した曲の発掘&再発が行われるまでになってきている。

 1980年代はアイドル全盛期、アイドルはシングルはもちろん、アルバムも数多くリリースし、音楽界では曲の量産が求められていた。また元はっぴいえんどの松本隆(作詞)や林哲司(作曲)、来生たかお(作曲)が若者の感性に合った曲をアイドルに提供し、ヒットしたこともあって、多くのシティ・ポップ系アーティストにも声がかかり、楽曲を提供することになったのだ。

 『カー・アンド・ドライバー』2025年1月号では、林哲司作品を多く収録した菊池桃子『Eterbal Best』、飯島真理が作曲した『眠り姫』を収録した斉藤由貴『ストローハットの夏想い/眠り姫』、竹内まりやが作詞・作曲した『Miracle Love』を収録した牧瀬里穂の『Miracle Love/誰にも明日はやって来る』の再発作品を紹介した。

 これら以外にも、8月に岡田有希子のシングルレコード全9枚のBOXセットがリリースされた。デビュー曲の『ファースト・デイト』から1986年1月29日にリリースされた『くちびるNetwork』 まで当時7インチシングルでリリースされた全てのシングル8枚、もう1枚は1986年5月のリリースが発表されていたが、発売中止となったかしぶち哲郎が作詞・作曲・編曲をした幻のラストシングル『花のイマージュ』となっている。

 『ファースト・デイト』の作詞・作曲は竹内まりやが務めている。この曲以外も竹内まりやや尾崎亜美が作詞・作曲が担当し、編曲の多くを松任谷正隆が務めている。

 岩崎宏美の再発も行われる。12月にビクターエンタテインメントの『フィーメル・シティポップ名作選』の第4弾として、シティポップ・ファンに人気の高い楽曲『Street Dancer』などが収録された『WISH』。筒美京平作メローグルーヴ『二人の午後に』などを収録した『私・的・空・間』。世界中で話題の和モノ・ブギ―の最高峰『カサノバL』を収録した作編曲家・山川恵津子とのコラボ作品集『わがまま』。世界のシティポップ・ファンが注目している濱田金吾の楽曲など収録の『me too』。の4枚のアルバムがリリースされる。

作品サイト

菊池桃子
https://www.vap.co.jp/momokokikuchi_40th_anniversary/eternal_best.html

斉藤由貴
https://lnk.to/saitoyuki_2024

牧瀬里穂
https://lnk.to/makiseriho_2024

岡田有希子
https://lnk.to/yukikookada7inchibox

岩崎宏美
https://www.jvcmusic.co.jp/-/Discographylist2/Z0815.html

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