1987年の日産Be-1の復刻版カタログ。カタログは1987年版(2つ折り、原寸228×360mm)。Be-1は日産のパイクカー第一弾。パイクカーとはPIKE(槍の先)の意味で、個性を明確にしたモデルを意味した。1985年秋の東京モーターショーにプロトタイプを参考出品。大きな反響を呼んだため市販化が決定。1987年1月に限定車としてデビューした。車名は「B案のNo.1」が由来。ちなみにA案は従来の社内的手法に基づくデザイン、B案は社外のアパレル・ファッション関係者との共同開発、C案は海外デザイナーへの発注、だったという。Be-1は「高性能」と「先進」を掲げるクルマ作りが主流になる中、人をほっとさせるハートウォームなデザインを提案。その独特の雰囲気が爆発的ヒットの要因と指摘された。メカニズムは初代マーチを流用。生産は日産と関係が深い高田工業が担当した。Be-1は発表と同時に注文が殺到。限定1万台の生産枠は瞬く間に埋まり販売現場が混乱するほどだった。ラインアップは標準ルーフとキャンバストップの2種。トランスミッションは5速MTと3速ATが選べた。価格は129万3000〜144万8000円。ボディサイズは3835×1580×1395mm(標準ルーフ)、エンジンは1ℓの直4OHC(52ps)だった。
※資料提供/ブックガレージ