1972年、初代スズキ・ジムニーの復刻版カタログ。カタログは1972年版(原寸262×262mm、24㌻編集)。初代ジムニーは、1970年4月にデビュー。軽(K)3輪/4輪メーカーから、自動車部品&産業機械メーカーに転身したホープ自動車の「ホープON型」の製造権をスズキが取得(スズキ側の担当者は、故鈴木修氏だったという)。エンジンをはじめ各部をリファインした上で登場した。Kカー規格(当時はエンジが360cc/ボディサイズは全長×全幅3000×1300mm)ながら、そのコンパクトさと軽量を武器に、ジムニーは圧倒的な悪路走破性を発揮。予想以上の人気を誇った。現在のモデルに通じる、強靭なラダーフレーム構造、高低2段式トランスファーを備えたセレクティブ4WD、16inの大径タイヤなど基本メカニズムは、初代ですでに確立されていた。当初のラインアップは、幌型モデルのみ。エンジンは空冷2ストロークの直2(27ps)を搭載。最高速度は75km/hだった。
カタログは、パワーユニットを水冷2ストローク直2(28ps)に積み替え、フルメタルボディのバンを加えた1972年版。中面ではメキシコのカリフォルニア半島で開催されたタフなオフロード耐久レース「メキシカン1000」の参戦記録をはじめ、圧倒的なオフロード性能をさまざまな手法で紹介していた。初代ジムニーはその後、Kカー規格の改訂に伴い1976年5月にエンジン排気量を550ccに拡大。同年10月には、800ccの直4エンジンを積んだ小型車、ジムニー8が登場する。
※資料提供/ブックガレージ