ポルシェの名声を決定した356の代表モデル、356Bの復刻版カタログ。カタログは1962年のアメリカ版(カラー/原寸277×206mm、8ページ編集)と欧州版(モノクロ/原寸210×295mm、10㌻編集)。356は“ポルシェ”の名を冠した初めてのモデル。1948年から1965年まで長期間に渡って生産され、その優れたパフォーマンスでポルシェの名声を世界的なものにした。356プロジェクトは1947年にスタート。その頃、創業者のフェルディナンド・ポルシェ博士は第二次世界大戦中の軍事車両への関与が問題視され戦犯として勾留されていたため、息子のフェリー・ポルシェと技術者のカール・ラーベを中心とするチームが開発を主導した。356の源流は、名車フォルクスワーゲン・タイプI(VWビートル)と、フォルクスワーゲン・ベルリン・ローマ速度記録車である。車両レイアウトはリアに水平対向4気筒ユニットを積むRRだ。
紹介する356Bは、ボディパネルをはじめ、各部を大幅にリファインした中期モデル。エクステリアは大型バンパーとサイドウィンドウの3角窓が特徴になる。ラインアップは1.6ℓ/60hpユニットを積む標準モデル(最高速160km/h)と75hpユニットのスーパー(同175km/h)、そして90hpのスーパー90(同185km/h)の3グレード。それぞれにクーペとコンバーチブルが選べ、コンバーチブルにはクーペ並みの耐候性を誇るデタッチャブルHTも用意されていた。ボディサイズは4010×1670×1330mm、ホイールベースは2100mmだった。
資料提供/ブックガレージ