2代目の「フィアット・ムルティプラ」の復刻版カタログ。カタログは2003年の日本版(原寸297×210mm、変形16ページ編集)。2代目のムルティプラは1998年に本国デビュー。日本には2003年モデルから導入が開始された。魅力は初代600ムルティプラと同様のクラスを超えたユーティリティ。2代目のボディサイズは4005×1875×1670mm。全長をコンパクトに抑えながら全幅に余裕を持たせ、広々6シーターキャビンを実現したのが特徴だった。ロービームとハイビームユニットを分割し、Aピラー基部にハイビームを配置した特異なエクステリアと相まって、当時「世界で最も個性的なクルマ」といわれた。シートレイアウトは2列。全席セパレート形状で後席は折り畳めるだけでなく取り外しも可能。大人6名がゆったりくつろげるのはもちろん、2列目を外すと最大容量1900ℓのフリースペースが出現した。ちなみにボディは軽量なダイキャスト製スペースフレーム構造。パワーユニットは1.6ℓ直4DOHC16V(103ps/145Nm)で、トランスミッションは5速MTのみ。当時、走りは意外なほどスポーティと評価された。2代目ムルティプラは2004年のマイナーチェンジでフロントマスクをジェントルに変更。2010年まで生産された。
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