ポルシェ911の魅力は“意のままの走り”。911ほどドライバーの意思通りに動き、ドライビングに没頭できるクルマはない。まさにファン・トゥ・ドライブ! その秘密はクルマを黎明期から支えたフェルディナント・ポルシェ博士の思想と、モータースポーツで鍛え上げた技術が脈々と息づいているからに違いない。911オーナーに「運転好き」が多いのは、クルマが「もっと走ろう!」という明確なメッセージを発しているからではないだろうか。
「The Rally-Amazing Moment-2021」は、歴代の911と最新の911がツーリングを楽しむラリー形式のイベント。主催は、日本のポルシェ販売の約20%を担うEBIグループ。EBIグループは東京を拠点にポルシェセンター青山/目黒/高輪、ポルシェスタジオ銀座などを運営する正規ディーラーネットワークである。
3回目の開催となる今回は、9月10-11日の日程で、山梨県・八ヶ岳をスタート、長野県・白馬/軽井沢などを巡り、東京・芝にフィニッシュする約600kmのコースを楽しんだ。ちなみに“2021“の表記なのは、本来は昨年開催予定だったものがコロナ禍で実施できず順延となったためである。
エントラント資格は、EBIグループのお客様。毎回参加枠に対して申し込みが殺到。今回も抽選で参加者が決まったという。全50台の出場車両は最新992型からナローモデルまでさまざま。レーシーなGT3RS/GT2RSはもちろん、タルガ4Sのヘリテージデザインエディション、希少な1965年式912なども顔を揃え、さながら“走る911ミュージアム”という印象。今年はポルシェ・ジャパンのフィリップ・フォン・ヴィッツェンドルフ社長も最新タルガ4で参加した。
ラリーは好天に恵まれ、911の魅力を満喫できるワインディングロードを快走。チェックポイントや沿道にはギャラリーが詰めかけ声援が贈られた。とくに長野県の海野宿では、自治体の協力で一部公道の封鎖が実現。隊列を組んでの記念撮影や、地元のおもてなしなど、特別なひとときを楽しんだ。
このイベントの特徴は、企画から運営まで、すべてをEBIグループのスタッフが担っている点。日頃、911オーナーと接しているセールス/レセプショニスト/メカニックが総出でサポートすることで、ユーザーフレンドリーな進行を実現している。EBIグループ総代表、荒川由紀・代表取締役の「ポルシェは移動のための道具ではありません。人生の楽しみを与える大切な宝物です。The Rallyはポルシェを分かり合える人だけで作りあげる大切なイベントとして開催しています」という言葉が印象的だった。
参加者からは「古いものから、新しいもの、そしてさまざまなボディタイプの911が一同に集まって走るのは素晴らしい。また参加したい」という声が多数聞かれた。
モノからコト、そしてトキの共有へ 「顧客体験の向上」を目指す各社の取り組み