トヨタ車体がジャパンモビリティショー2023における出展概要を発表。「すべての“はこぶ”をミライへ」をテーマに掲げて、コンセプトカー3台とレストア車1台を出展すると予告
トヨタ車体は2023年10月13日、ジャパンモビリティショー2023の出展概要を発表した。
トヨタ車体は「すべての“はこぶ”をミライへ」をテーマにブースを展開。初代ハイエースから始まった人や物を運ぶバンの歴史〜商用車、乗用ミニバンの魅力と可能性を感じられる構成で、トヨタ車体ならではの商用バンと乗用ミニバンを披露する。
注目の出展車は、世界初公開のコンセプトカー3台とレストア車1台。
まず、先進的なデザインと大空間、使いやすさを兼ね備えた次世代BEVバンの「GLOBAL HIACE BEV CONCEPT(グローバル ハイエース BEV コンセプト)」を提案する。多様化するドライバーに配慮して、BEVならではの高い静粛性や優れた乗降性、扱いやすい最小回転半径5.5mを実現。また、助手席エリアをカーゴスペースとし、約3.5mの長尺物の積載を可能とする。さらに、配送ルートの最適化や次に配達する荷物の積載位置表示など、コネクティッド機能を活用した配達効率の向上を果たした。ボディサイズは全長5280×全幅1950×全高1990mm/ホイールベース3210mm、荷室サイズは最大長3490×幅1715×高1270mmに設定し、乗車定員は1名としている。
次に、多様化するライフスタイルに合わせてすべての人が人生を楽しむことができる次世代キャブワゴンの「X-VAN GEAR CONCEPT(クロスバン ギア コンセプト)」を披露する。乗用ミニバンの大空間とSUVのアクティブスタイルを両立した新しいカテゴリーの乗用モデルで、インテリアはシンプルにまとめた運転席まわり、明るくソファーのようなシートと開放的な天井などによって、リビングのような空間を演出。シートレイアウトは3列式で、助手席を回転したり、2列目をテーブルにしたり、使用用途に合わせ6つのパターンのアレンジが選択できる。また、Bピラーレスによる大開口ドアから自転車や釣り竿などの趣味のアイテムの積み下ろしを可能とした。ボディサイズは全長4695×全幅1820×全高1855mm/ホイールベース2965mm、室内サイズは長2965×幅1550×高1340mmに設定し、乗車定員は6名としている。
そして、高級ミニバンのトヨタ・ヴェルファイアをベースに、4席だけの大空間で乗員が快適に過ごせるおもてなし装備・機能を配した、ショーファーからレジャーユースまで幅広いニーズに対応する「VELLFIRE Spacious Lounge CONCEPT(ヴェルファイア スペーシャスラウンジ コンセプト)」がひな壇に上がる。後席スペースは座り心地を追求した専用のリアシートを装着するとともに、7名乗りに比べ約500mm広い足もとスペースを実現。鞄が置けるフロアトレイや冷蔵庫も設置する。また、多忙なビジネスマンの移動中、車内で執務やWEB会議などを快適に行えるテーブルと電源を装備。前席との間には間仕切りカーテンを設定しプライバシーを確保した。さらに、リアシートのヘッドレストにはスピーカーを内蔵して移動時間を臨場感溢れる音楽で心から寛げるようにアレンジし、合わせて専用絨毯を敷いてスイートルームのような高級感あふれる大空間を創出する。ラゲッジに専用のハンガーバーを装備して、移動先に合わせた着替えを可能としたこともトピックだ。なお、ボディサイズは全長4955×全幅1850×全高1945mm/ホイールベース3000mm、室内サイズは長3005×幅1660×高1360mmに設定し、乗車定員は4名としている。
トヨタ車体が生産した歴史遺産といえるモデルで、1967年にクルマの可能性を広げるバンの先駆けとして登場した新しい形の商用車「初代ハイエース(デリバリーバン9名乗り)」をフルレストアして展示する点も見逃せない。物を運ぶのはトラックだった時代に、屋根のあるトラックとして、また乗用車と同じ機能をもったクルマとして、当時の生活感覚にぴったりと寄り添った人間本位の商用車である初代ハイエースは、現在の、そして未来のトヨタ車体のクルマ造りを示す礎として、来場者の視線を集めることだろう。
トヨタ車体のブースではほかにも、子供の目線になって圧倒的に広くて楽しいミニバンの大空間を体験できる「Back to Kids!」のプログラムを展開するほか、ステージ演出のBGMにスキマスイッチの常田真太郎氏によるオリジナル楽曲が流れる予定である。