ストリート・アートで世界的な影響力を持つ米国の若手アーティスト、スカイラー・グレイが手掛けたアートカー、「アヴェンタドール S by スカイラー・グレイ」が、2019年8月15日から18日に開催したランボルギーニ・ラウンジ・モントレーで展示された。
▲Aventador S by Skyler Grey
米国カリフォルニア州、モントレーの有名なペブルビーチゴルフコースの18番ホールに隣接する特別な立地で開催された「ランボルギーニ・ラウンジ・モントレー」 で、ストリート・アート界の新進気鋭の若手アーティストとして注目を集める、米国のスカイラー・グレイが手掛けた個性的なアヴェンタドールSが公開された。
スカイラー・グレイは、弱冠19歳でありながら「ストリート・アートの新プリンス」とも呼ばれ、その図像的でポップなスタイルが、アンディー・ウォーホルやキース・へリング、ジャン=ミシェル・バスキアなどのアーティストと並び称されるストリート・アーティストだ。グレイは美術館や国際的なアートフェアに最年少で作品が展示され、米フォーブス誌の2017年「30 under 30(30歳未満の30 人)」では、世界で最も影響力のあるアーティストの一人に名を連ねている。
スカイラーは、このワンオフモデルである「アヴェンタドール S by スカイラー・グレイ」に、エアブラシ、スプレーガン、ローラー、ステンシルなど、ストリート・アートの主要テクニックを駆使し、ボディをオレンジと黄色の典型的なポップアートで個性的に仕上げている。
▲エクステリアは、黄色、ダークオレンジ、白の大胆で自在なブラシストロークに、 ドリップペインティングという技法が用いられる
まっさらなキャンバスとして提供されたこのアヴェンタドールへのペイントは、ランボルギーニが先日サンタアガタ・ボロネーゼに開設したばかりのペイントショップで行われた。クリエイティブな工程はほぼ1年に及び、ペイント、 物流、組立、品質分野の技術者やスペシャリストなどカテゴリーを超えた精鋭チームが、実施検討段階から最終的な作業工程まですべてに関わり、共同作業にて進められた。高度かつ複雑なオペレーションであったにもかかわらず、チームのサポートを得て初の公道仕様となるオートモーティブ・アートモデルがスカイラー・グレイの手によって誕生した。
▲エアインテークには、ウォーホールの『32個のキャンベルスープ缶』へのオマージュであるキャンベルスープ缶が描かれ、そこから飛び出すようにファイティングブルがペイントされている
この「アヴェンタドール S by スカイラー・グレイ」は、既にアートコレクターが購入済の車両だ。気になる値段は残念ながら公開されていない。
また同車は、米国のクラウドサービス大手Salesforce社と共同で進める「Lamborghini Sicura」というパイロットプロジェクトに属す最初のランボルギーニでもある。このプロジェクトは車を芸術作品として保護することを目標に、Salesforceのブロックチェーン技術を活用して作品の偽造防止、当該モデルに関連するすべての情報の追跡と証明、すべてのステークホルダーに対する価値の拡大を狙うものとしている。
▲革新的なブロックチェーン技術「Lamborghini Sicura」で認定された最初のランボルギーニ。今後より多くの車両が作成されていくことが期待される