Hondaは「エコマイレッジチャレンジ2024」全国大会(第43回 本田宗一郎杯)を2024年10月13-14日に栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催した。エコマイレッジチャレンジは、1リッターのガソリンを使ってマシンの走行距離を競う燃費競技。
スーパーカブ50などに搭載されている4ストローク50ccエンジンをベースに、学生から一般までの参加者が、手作りのマシンで燃費の良さを競う。高校生クラスや専門学校・大学生クラスに加え、2005年からは宙が中学生クラスも設けられており、各チームは、燃費向上のためにさまざまなアイデアを傾注。工夫を凝らした空気抵抗の少ないマシンで燃費を競う。
実際の競技は1リッターのガソリンを使い切るまで走行するのではなく、規定周回数(距離)を決められた時間内で走行し、燃料消費量から「燃費」を算出して、燃費性能の優劣を決定する方式。使い切るまで走行しないのは、あまりに燃費に優れるため。
今年のトップ結果は、165チームが参加した「ハイオク燃料クラス」で3010.105km/リッター、57チームが挑戦した、新設の「カーボンニュートラル燃料クラス」は2516.072km/リッター。
確かに燃料を使い切るまで走ると、どれほどの時間が必要なのか想像できない。
エコマイレッジマラソンは、エンジニアを目指す若者の夢の実現と、ものづくりの喜びを体験してほしいというHondaの思いから1981年にスタート。今年で43回目を迎え、のべ1万5000チーム以上が参加している。
大会会長を務める本田技研工業・執行役員の加藤稔氏は「Hondaの原点であるものづくりの喜びを体験できるHondaエコマイレッジチャレンジは、1981年の開始以来、多くの方に参加いただいています。中には学生時代に参加し、現在はエンジニアとして活躍している方々もいることをうれしく思います。カーボンニュートラル燃料での走行は、非常に難易度が高い挑戦ですが、真にエコな大会を目指して、Hondaはこれからも参加者の皆さんと共に、環境負荷ゼロへのチャレンジを続けていきたいと思います」とコメント。
Hondaは、現在2050年のカーボンニュートラル実現に向け、製品と企業活動のすべてで環境負荷低減に挑戦中。ひょっとするとエコマイレッジマラソンから、新たなアイデアが見つかるかもしれない。
参考までに記しておくと、大会記録(ハイオク燃料クラス)は、第31回大会(2011年)に記録した3644.869km/リッターという。