ロータスが東京オートサロン2025で4ドア電動ハイパーGTの「エメヤ(EMEYA)」と電動ハイパーSUVの「エレトレ(ELETRE)」を出展。エメヤは咲き誇る花々の繊細な色合いからインスピレーションを得たカラーリングで彩る「エメヤ ブロッサム」、エレトレは伝説のF1マシンのタイプ79を想起させるカラーリングを纏った「エレトレ タイプ79」として登壇
ロータスカーズおよびロータスカーズ日本正規販売輸入総代理店のエルシーアイは2025年1月10日、東京オートサロン2025においてスペシャルペイントを施した「エメヤ(EMEYA)」と「エレトレ(ELETRE)」を披露した。
2モデルの概要を紹介していこう。
まずエメヤは、ロータス ブランドの高級パフォーマンス電気自動車のフラッグシップモデルに位置。基本骨格には新世代のEPAプラットフォームを採用し、パワートレインはシステム最高出力675kW(905hp)/最大トルク985Nmを発生する2基のモーターとシングルスピード/デュアルスピードトランスミッション、総電力量102kWhのリチウムイオンバッテリーを配したロータスICCインテリジェントトルクディストリビューション付フルタイム全輪駆動を採用する。4ドアのファストバックスタイルで仕立てたエクステリアは、空気の流れを最適化する“ポロシティ(多孔性)”や“ハイパースタンス”と呼ぶ低重心などを採用したことがトピック。インテリアに関しては、水平基調のインパネに高度な“デジタルコックピット”キャビン、ファッションや衣服産業から出る綿くずを再利用した新しい高級糸を使用する100%リサイクル素材およびリサイクル可能な新しい人工繊維のマテリアルなどを採用したことが特徴である。
今回の展示車は、英国イースト・カールトン・マナーの夏に咲き誇る色鮮やかな庭園をイメージしてデザイン。名称は「エメヤ ブロッサム」で、エクステリアには咲き誇る花々の繊細な色合いと、夜明けの万華鏡のように移り変わる色彩からインスピレーションを得たカラーリングを採用する。また、インテリアはダークパープルの内装色を基調にジュエリーやステッチなどのアクセントを配して、新世代GTカーとしての個性と華やかさを際立たせた。現地の解説では「卓越したクラフトマンシップを通じて、洗練と伝統を高度に融合させた。その結果、文化の魅惑的な魅力と豊かな芸術的伝統に深い敬意を表している」とコメントしている。
一方でエレトレは、前後に1基ずつの電動モーターを配するロータスICCインテリジェントトルクディストリビューション付フルタイム全輪駆動でパワートレインを構成。日本仕様には、最高出力450kW/最大トルク710Nmを発生するモーターにシングルスピードトランスミッション、総電力量112kWhのリチウムイオン電池を組み合わせたエレトレSと、最高出力675kW/最大トルク985Nmを発生するモーターにシングルスピード/2スピードトランスミッションを組み合わせたエレトレRを設定する。基本骨格には、アルミニウム材と高張力鋼板で構築したスケートボード構造のエレクトリックプレミアムアーキテクチャー(Electric Premium Architetcuture=EPA)プラットフォームを採用。エクステリアはキャブフォワードスタンスに3019mmというロングホイールベース、短い前後オーバーハングで構成するフォルムを基調に、新造形のマトリックスLEDヘッドライトやリアLEDライトストリップ、フレームレスのドア、グロスブラックアルミルーフ、ロータスアクティブエアロ(フロントグリル/フローティングスプリットルーフスポイラー/リアスポイラー/LiDARシステム)などを配して、オリジナリティあふれる新進のSUVスタイルを創出する。インテリアについては、水平基調のインパネに高度な“デジタルコックピット”キャビン、100%リサイクル素材およびリサイクル可能な新しい人工繊維のマテリアルなどを採用するとともに、左右非対称型のセンターコンソールやリアスポイラーの形状をモチーフとしたダッシュボード上部のアレンジなどを実施して、エレトレならではの個性を強調している。
今回の展示車は、F1グランプリで12回のポールポジションと8回の優勝を果たし、ドライバーズおよびコンストラクターズのタイトルを獲得した伝説のF1マシン「タイプ79」を想起させるカラーリングを採用。名称は「エレトレ タイプ79」で、ブラックのボディカラーにゴールドのストライプをあしらった、いわゆる“JPS(ジョン・プレイヤー・スペシャル)カラー”を基調とする。また、ノーズには往年のロータス・エンブレムを装着し、さらにボディサイドにはロータスのマスターペインターによるロータス79をデザインした手描きのロゴを採用。Cピラーにはユニオンジャックの装飾をさりげなく配した。インテリアに関しては、外装のカラーリングと同系で仕立てたブラック&ベージュの内装カラーで演出している。
なお、今回披露されたエメヤ ブロッサムとエレトレ タイプ79はショーのために製作されたプロトタイプで、現時点では量産モデルとして未設定。今後は受注生産のビスポークで採用されることが期待される。