ラリーで世界に挑戦する若手ドライバーを支援するプログラム「TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジプログラム」日本人ドライバーの勝田 貴元が、2020年のFIA世界ラリー選手権(WRC)の8戦にヤリスWRCで参戦すると発表した。
▲TOYOTA GAZOO Racing 勝田 貴元選手(写真右)、2020年シーズンはWRC8戦にヤリスWRCで参戦
勝田は2019年、WRC2クラスにR5車両で7戦出走し、ラリー・チリではクラス優勝。また、シーズン前半にヤリスWRCで参戦したフィンランドラリー選手権では2戦2勝という結果も残してきた。そこで、勝田のこのような着実な成長を加速させるべく、本プログラムはシーズン後半の活動内容を見直し、WRCラリー・ドイチェランドとラリー・スペインではヤリスWRCでトップカテゴリーへ参戦。日本人WRCドライバーを輩出することを目標とする本プログラムにとっても、大きな成果となった。
勝田は、上述のWRC2戦で、事前に決めた目標をしっかりと達成し、貴重な経験を積み重ねた。そこで、本プログラムはWRCレギュラードライバーとなるため、更なるマイルストーンを設定。来シーズンはWRCトップカテゴリーへの参戦数を今シーズンより増やし、欧州7戦と母国である日本の計8戦に出場する予定だ。コ・ドライバーは引き続き経験豊富なダニエル・バリットが務める。
■トミ・マキネン(プログラム監修)コメント
タカは今年ヤリスWRCで実戦に臨み、いくらかの経験を積みました。今週、ラリー・モンテカルロに向けたテストにも参加したことで、彼はクルマの挙動など、WRカーにさらに詳しくなり、ドライビング技術も向上しています。今年のラリー・スペインではいくつかのステージでは、特に2回目の走行で好タイムを記録しました。今は更なる経験を積むことが必要で、経験によりタカはもっと成長するでしょう。2020年に参戦するラリーでは、良い走りを見せてくれると確信しています。
■ヤルッコ・ミエッティネン(インストラクター)コメント
タカとダンは2020年のプログラムを通して、更に成長すると思います。2019年シーズンはWRCトップカテゴリーに2戦参戦し、大きくステップアップしました。トップレベルになればなるほど、ドライバー間の争いはぎりぎりのものとなり、良いステージタイムを記録することは難しくなります。来シーズンはタカが経験済みで、攻めることのできるラリーと、クルマや路面、気象環境を学ぶことに注力すべきラリーがあります。私達は彼の成長に繋がることならどんなに小さなことでもこだわりながらトレーニングします。このように学び続けることで、目標とするトップレベルに到達するでしょう。
▲勝田 貴元(かつた たかもと)1993年3月17日生まれ、愛知県出身。12歳でカートデビューし、18歳でFCJチャンピオン、20歳でF3シリーズ2位。2014年からはF3に参戦するとともに、全日本ラリー選手権にも挑戦し経験を積み重ねてきた
勝田 貴元 コメント
まずこの素晴らしい機会をつくってくださった皆様に感謝の気持ちをお伝えしたいです。2020年は新たな挑戦になります。今年参戦したラリー1戦1戦全てがとても良い経験になりました。中でもWRCトップカテゴリーに参戦できたことはとても大きなステップになりました。今年ヤリスWRCで参戦したラリーからの学びは多く、トップを目指すためにはドライビング技術やペースノートのレベルを上げることが必要だということが分かりました。来シーズン、自分がどこまで成長できるか本当に楽しみです。年間通して良い走りをお見せできるよう頑張ります。シーズンの幕開けに向けて本当に気持ちが高まっています。
■2020年参戦予定スケジュール
日程 イベント
1月23-26日 ラリー・モンテカルロ
2月13-16日 ラリー・スウェーデン
5月21-24日 ラリー・ポルトガル
6月4-7日 ラリー・イタリア
8月6-9日 ラリー・フィンランド
10月15-18日 ラリー・ドイチェランド
10月29日-11月1日 ラリー・グレートブリテン
11月19-22日 ラリー・ジャパン
WRC.com® (現地英文サイト)
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