モータースポーツの世界で「三大レース」といえば、F1モナコGPとル・マン24時間レース、そしてインディ500を指すのが一般的。
モナコGPはモナコ公国モンテカルロ市の市街地コースで開催。1950年にF1GPがスタートしたときから開催が続いている。1950年のF1はインディ500を含む全7戦を開催。モナコGPは第2戦として開催され、J・M・ファンジオ選手がポールポジションからスタートして、勝利を収めた。マシンはアルファロメオ・ティーポ158。なお、1950年のF1はインディ500を除き、すべてアルファロメオが優勝している。ファンジオ選手が3勝、J・ファリーナ選手が2勝。総合優勝はファリーナ選手が飾った。
インディ500は1911年にスタートした米国最大規模、世界最大規模のレースイベント。1周2.5マイル(約4km)のハイスピードオーバルを200周で競う。最高速度は350km/hを超える。
インディ500は予選方式が独特で、ポールポジションは予選初日に最速タイム(平均速度)をマークしたマシンに与えられる。予選2日目でこのタイムを上回ってもポールポジションにはならない。また、予選通過はドライバーではなくマシンに与えられるという点も独特だ。
ル・マン24時間レースは今年で開催100周年を迎えた。毎年6月開催が基本だが、これは日照時間が長い夏至の前後で開催しているからだ。
舞台となるサルト・サーキットは、一部一般公道を利用。コースは1周13.5kmを超える。最高速は300km/hを超える区間もあり、長時間・長距離にわたって高速走行を耐えられる、高い信頼性と耐久性が出場マシンに求められるタフなレースである。