住友ゴム・グループのファルケンタイヤ・ヨーロッパは7月8日に開催されたニュルブルクリンク耐久シリーズ第5戦、6時間耐久レースにファルケン・モータースポーツチームとして参加(ポルシェ911GT3R)で出場し、3号車が総合優勝を果たした。チームは1〜2フィニッシュを達成したが、完走後に2位の4号車が規則違反で失格した。レースは路面温度が50度を超える厳しい条件だったが、デジタル技術を駆使して開発されたファルケンタイヤの高性能が生かされた。
発行:2023年7月27日
住友ゴムグループのファルケンタイヤヨーロッパは、7月8日にドイツで開催された『ニュルブルクリンク耐久シリーズ 正式名称:NÜRBURGRING ENDURANCE SERIES』の第5戦となる6時間耐久レースにFALKEN(ファルケンモータースポーツチームとして参戦し、「Porsche 911 GT3R (992)」3号車が総合優勝を果たしました。
『ニュルブルクリンク耐久シリーズ』には、「Porsche 911 GT3R (992)」2台体制で 挑みました。3号車は3番手、4号車は 21番手からスタートし、徐々にペースをアップ。 好天に恵まれたレース当日は 路面温度が 50 度を超える 厳しいコンディションにライバルたちが苦戦する中、高温下でも高いパフォーマンスを発揮するFALKENタイヤとチームの作戦が奏功し、スタート1時間後には3号車と4号車 がそれぞれ 実質1位と2位に上がり、FALKENモータースポーツチームによるワン・ツー体制を築くことに成功 します。FALKENカラーを纏った2台のポルシェはその後もマシン及びタイヤ共にトラブルフリーで 後続を引き離し、最後は2台揃ってチェッカーフラッグを受けました。
残念ながら2位に入った4号車はレース後に車両規則違反により失格となりました。なお、3号車の総合優勝は今年PorscheのGT3R車両 が新型に変更後、ニュルブルクリンク耐久シリーズでの初優勝となります。
今回のレースに 使用されたタイヤの開発にあたっては、当社の進化させたモデルベースタイヤ開発技術が力を発揮しました。車両のデジタルモデルと目指す性能のタイヤのデジタルモデルを作成し、それをベースにシミュレーションを行います。その結果、試作をする前にタイヤの仕様を絞りこむことができるようになりました。デジタルモデルを利用した予測・設計工程を繰り返し行うことで、試験機によるテストや実車テストの工程が削減可能となり、開発の効率化や試作タイヤの削減を実現しました。
■ニュルブルクリンク 耐久シリーズ(NLS)概要
ドイツのニュルブルクリンクを舞台に行われる全9戦の耐久レースシリーズです。年に1度だけ開催される24時間耐久レースとは異なり、各レース4時間から12時間で行われています。各車両メーカー、そして当社含む各タイヤメーカーは、24時間レースでの勝利を目指す為のテストフィールドとしてこのNLSを活用し、多くの有力チームが参戦しています。レースに使用されるコースは24時間レースとほぼ同等の一周で約25㎞。約170 のコーナー数に、高低差およそ 300m、コース幅は狭く、そして路面は波打ち滑りやすい、と過酷この上ないサーキットです。