【モータースポーツ特集】マツダ・ロードスターは草の根モータースポーツを支えてきた

マツダ・ロードスターは草の根モータースポーツを支えてきた

 グラスルーツ・モータースポーツを支えるカテゴリーとして、マツダ・ロードスターのワンメイクレース、ロードスター・パーティレースとロードスター・カップ(RSC)がある。また、マツ耐(マツダファン・エンデュランス)も参加しやすいイベントだ。

 ロードスター・パーティレースとロードスター・カップは、ともにロードスターのワンメイク戦で、「アマチュアからベテランまで誰もが気軽に参加できる」大会という基本コンセプトは共通しているが、参加車両が異なる。パーティレースは現行ND型ロードスターのNR-Aグレードが対象(旧型のNCロードスターも出場クラスあり)で、RSCは全世代のロードスターが出場できる。

パーティレースは「仲間でパーティを開くように集まって、サーキットを楽しもうよ」というアイデアを出発点にしている。一度クルマを仕上げれば長期にわたって参戦できる

「パーティレースは参加者が集まって、みんなで楽しんでレースも行うというコンセプトで2002年にスタートしました。ホビーで楽しむ参加者もいれば、本格的に走りたいというドライバーもいます。手ごろな価格でスタートでき、FRのマニュアル車という点が人気の要素になっています」と大会関係者は語る。勝ち負けを競うだけなく、ロードスターで走るために集まり、仲間の輪が広がっていくことも大切な要素としているイベントだ。

 RSCは「アマチュアレーサーから、レースにお金をかける余裕がある方まで参加されています。年齢でいえば、20代から60代まで、平均すれば50代といったところでしょうか。パーティレースは最も参加しやすいカテゴリーだと思います。ROCも参加しやすい点では同じですが、改造可能なクラスもある点が異なっています」と語る。そうした点もあってか、「ROCからスーパー耐久シリーズに参加を目指すドライバーもいます」という。パーティレースよりも本格度が高いといえそうだ。

パーティレースに参加する仲間たちは、サーキットに集まって会話や情報交換など、レースの勝ち負けとは別の楽しい時間を過ごしている。チーム作りを通じて人脈が広がる楽しみもある

 パーティレースに参加する場合、「ベース車が新車で約300万円、これに指定部品のロールケージ、バケットシートを装着し、指定タイヤと指定のブレーキパッドに交換して100万円程度ではないでしょうか。レーシングスーツやヘルメット、グラブなど走るときに着用するアイテムは50万円くらいでそろうと思います」という。

 パーティレースは全国の主要サーキットを転戦し、年間8戦で競うジャパンツアー・シリーズ(シリーズクラスとクラブマンクラスを開催/クラブマンクラスはポイント制なしで走りを楽しむ)と、北日本(スポーツランドSUGO)、東日本(筑波サーキット)、西日本(岡山国際サーキット)のエリアイベント(各4戦)を実施している。スケジュールや予算に合わせて出場するレースを選んで参加できる。クリーンで安全なレース運営のために、接触があった場合にはタイムペナルティがある。

今年のマツ耐は年間6戦を開催。10月20日のマツダ・ファン・フェスタ(富士スピードウェイ)で特別戦を予定している。チューンドクラスを対象にしたイベントが設定されている点がユニーク

 ロードスター・カップは、富士スピードウェイで年間4戦開催する。初代NA型から現在のND型まですべてのロードスターが参加できる。ロードスターの型式・排気量に応じて6クラスが分かれる。オープンクラスは足回りやエアロパーツなど、チャレンジに比べて改造範囲が広くなっている。なお、パーティレースに参加しているロードスターは、RSCにも出場できる。

 マツ耐はロールケージの装着は“推奨”で、すべてのマツダ車が参戦できる耐久レース。最低限必要なレーシングギアはヘルメットだが、レーシングスーツとレーシングシューズ&グラブの着用で気分を上げていこう。150分間でどれだけ周回を重ねられるかを競う。途中の給油はできない。2011年にスタートして以来、すでに5700人以上が参加している。基本参加料は1台1名6万500円。

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