スズキのインド子会社であるマルチ・スズキ・インディア社(マルチ・スズキ社)は9月30日、新型の小型SUV「S-PRESSO(エスプレッソ)」をインド市場で発売した。
▲スズキS-PRESSO(エスプレッソ) 全長3565×全幅1520×全高1549~1564mm エスクードの流れを汲むスズキならではのSUVデザインがコンパクトにまとめられた印象。パワートレインには1リットル・ガソリンエンジン+5MTまたはAGSのトランスミッションを搭載する
新型S-PRESSOは、スズキの代表的なSUV「エスクード」の流れを汲んだ車両デザインを採用する新世代の小型SUVである。エクステリアについては、存在感のあるフロントバンパーに台形をモチーフとしたフロントグリル、ウィンカーを掴むようにアレンジしたヘッドランプなどによって、力強くタフなイメージのフロントマスクを創出。また、フロントからリアにかけてデザインイメージを統一することで、どの角度からでもひと目でS-PRESSOとわかるようなルックスを具現化した。
一方でインテリアに関しては、丸型のセンターコンソールに先進性を印象づけるデジタル表示のセンターメーターを配置したことが訴求点。同時に、室内空間を最大限に確保しながら大型スーツケースも収納できる荷室スペースを確保し、快適性と利便性を高レベルで両立した。
新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」のKプラットフォームに搭載するパワートレインは、1リットル・ガソリンエンジン+5MTまたはAGSのトランスミッション。軽量・高剛性の車体とコンパクトかつ高効率なパワートレインの組み合わせにより優れた燃費性能と高い走行性能を実現し、インドで2020年4月に導入される新しい排ガス規制(BS6)にも対応した。
2018年度のインド乗用車販売は約337万台で、そのうちの約6割を全長4m未満のコンパクトカーが占める。新型S-PRESSOはこのマーケットに参入し、主な購入ターゲットを若者層に据えた。この層は、車両購入に際してデザインを重視する傾向があり、今回デザイン性の高い新型S-PRESSOを投入することで、新規需要の獲得を狙う。
新型S-PRESSOの生産はマルチ・スズキ社のマネサール工場で実施され、同社のアリーナ店を通じて販売する。日本への導入は、現在のところ未定だ。