メルセデス・ベンツ日本は10月23日、メルセデス・ベンツEクラス(セダン)に、日本初クリーンディーゼル・プラグインハイブリッドモデルのE350deアバンギャルド・スポーツを設定し、注文受付を開始した。デリバリーは今年の12月以降を予定する。
▲E350deアバンギャルド・スポーツ 9SATC:975万円 クリーンディーゼルエンジンに電気モーターを融合したクリーンディーゼル・プラグインハイブリッド
ディーゼルユニットは、最高出力194ps、最大トルク40.8kg・mを発生する2L直列4気筒クリーンディーゼルターボ。排出ガス浄化経路の短縮や、選択触媒還元法コーティング付き粒子状物質除去フィルターを採用するなど、排気の浄化にも注力して開発されたクリーンディーゼルだ。これに組み合わせたモーターは最高出力122ps、最大トルク44.9kg・m。システム総合の最高出力は306ps、最大トルクが71.4kg・mで、実にパワフルだ。なお、電気モーターのみで走行可能な航続距離は最長50kmとなる(WLTPでの欧州参考値)。
クリーンディーゼルとプラグインハイブリッドを組み合わせたモデルは日本初。近い距離は電気自動車のように電気モーターのみで走行し、遠距離ドライブではクリーンディーゼルエンジンが様々な状況でクリーンで低燃費な走りを実現する。また、ハイブリッドモードでは、電気モーターとエンジンの協調により、低振動、低騒音でスムーズな加速が可能で、メルセデス・ベンツに相応しい快適性を実現しているという。
ディーゼル版プラグインハイブリッドモデルの登場と同時に、同じくEクラス・セダンにガソリン版プラグインハイブリッドモデルのE350eアバンギャルド・スポーツが登場している。こちらは、最高出力211ps、最大トルク35.7kg・mを発生する2L直列4気筒ターボエンジンを搭載。このエンジンにディーゼル版と同じモーターを組み合わせ、システム総合の最高出力は320ps、最大トルクが71.4kg・m。こちらのガソリンハイブリッドシステムは、Cクラスに搭載のものと共通だ。
2つのモデルには、ダイムラー社の完全子会社の「Deutsche ACCUMOTIVE」によって生産された13.5kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。小型化されたこのバッテリーは、複数のモデルに搭載することを前提としていて、汎用性が高い設計がされているという。
また双方のモデルに採用したインテリジェントアクセルペダル。このアクセルペダルは2つの機能を持ち、プレッシャポイント機能は、EV走行モードの時に、これ以上アクセルを踏むとエンジンも使用しなければならないというモーター走行の限界点で、アクセルペダルの抵抗を増してドライバーに知らせるシステムだ。これにより、無駄なエネルギーの消費を抑えることに貢献する。
ダブルパルス機能は、ディスタンスアシスト・ディストロニック同様、レーダーで先行車両との車間距離と速度差を計測。ドライバーが不要な加速操作を行っている場合、アクセルペダルに2回のノックパルスを発生させて知らせ、不要なアクセルワークを防ぐというものだ。
価格は、ディーゼル版のE350deアバンギャルド・スポーツが875万円、ガソリン版のE350eアバンギャルド・スポーツが852万円。価格差は23万円となっている。