日産自動車は12月5日、限定50台販売のスペシャルモデル「Nissan GT-R50 by Italdesign」の納車を2020年後半に開始するとアナウンスした。
▲日産自動車がイタルデザインと共同開発した「Nissan GT-R50 by Italdesign」の納車を2020年後半から開始すると発表。販売台数は50台限定
日産自動車とイタリアの名カロッツェリア「イタルデザイン」が共同で開発した「Nissan GT-R50 by Italdesign」は、そのプロトタイプが2018年7月に英国で開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」の場で初公開。後に限定50台、車両価格99万ユーロ(約1億2000万円)~で販売すると発表された。その特別なGT-Rの納車が、いよいよ始まるわけだ。ちなみに車名の50は、GT-Rが2019年、イタルデザインが2018年に生誕50周年を迎えたことに由来している。
▲Nissan GT-R50 by Italdesignは予約ユーザーの好みに合わせた仕様に仕立てられる。写真はGT-Rの定番ボディカラーであるシルバー(ミント)で彩った1台
改めて「Nissan GT-R50 by Italdesign」の車両内容を解説しよう。同車はGT-Rの高性能バージョンであるGT-R NISMOをベースに、イタルデザインが設計開発および生産を手がけたスペシャルモデルである。内外装の基本デザインは、イタルデザインと日産デザインセンターが共同で担当した。
▲精悍さとスポーティさが強調されるブラックのボディカラー
エクステリアではボンネット上に組み込まれるパワーバルジやシャープなLEDヘッドライト、低く伸びやかなルーフライン、アグレッシブな造形のフェンダー、可変式の大型リアウィング、そして特徴的なエアアウトレットの"サムライブレード"などを採用し、個性やスポーティ感をいっそう際立たせる。ボディサイズは全長4784×全幅1992×全高1316mm/ホイールベース2780mmに設定した。
インテリアについては、GT-Rの高性能なコクピットデザインを受け継ぎながら、センターコンソールやインストルメントパネル、ドアの内張りに2種類のカーボンファイバーを、シート素材には黒のアルカンターラと黒のイタリア製レザーを採用。ステアリングには、カーボンファイバーの骨格にアルカンターラのトリミングを施した。
▲グリーンの外板色にゴールドのアクセントがよく映える
パワートレインにはNISMO専用チューニングのVR38DETT型3799cc・V型6気筒DOHC24Vツインターボエンジンを搭載。最高出力は720ps(推定値)/7100rpm、最大トルクは780N・m/3600~5600rpmを発生する。トランスミッションにはレインフォースドデュアルクラッチ6速シーケンシャルをセット。駆動システムには、独立型トランスアクスル4WDのATTESA E-TS 4WDを採用した。また、懸架機構にはビルシュタインDamp Tronicサスペンションを、制動機構にはブレンボ製2ピースフローティングドリルドディスク(前6ピストン/後4ピストンモノブロックキャリパー)を採用している。
▲第2、第3世代GT-Rの人気ボディカラーであるブルーも設定
なお、「Nissan GT-R50 by Italdesign」は12月8日に開催される「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2019」、来年1月に開催される東京オートサロン2020、そして3月に開催されるジュネーブ国際モーターショーのイタルデザインのブースで展示される予定。日本における販売は、VTホールディングスのグループ会社であるエスシーアイを通じて行われる。予約枠は残り僅かとのこと。納車については、各市場における認可手続きを経た後、2020年後半から2021年末に実施される見込みだ。